店舗経営の固定費を抑えながらリスク無く利益を生み出す経営術とは?/オーダースーツSADA

こんにちわ~!社畜るライターのこじもりこと、小島です!
社畜るを運営しているセブンコードでは毎週木曜日に、色んな会社の社長にお越し頂いて起業をするに至った経緯や経験談を聞かせてもらう「もっと社長を知りまショータイム」という番組を運営しています。
今回ショータイムにお越し頂いたのは、オーダースーツSADAの佐田社長です!
店舗経営の敵、固定費を安く抑えながら利益を出すテクニックとは?
▲オーダースーツ店の経営をされているとのことですが、店舗経営はどうしても固定費が高く、リスクが大きくなってしまうと思います。その中で利益を出して拡大していくのに必要な要素は何でしょうか?
私は元々お金が無い状態で出店しようと考えていて、出店コストを掛けずに店舗数を拡大するにはどうすれば良いのかをとても考えさせられました。銀行も震災後で辛い状態だったので貸してくれなかったのです。そのため、最初の投資を極小まで削って店を出す為の工夫を積み重ねました。そうすることで、ダメだった場合に店舗を閉めたり縮小する場合のダメージを最小限に抑えることができたわけです。
借りる物件の理想は家賃が安いのでビル上を選ぶべきです。路面から3〜4階まで上げると坪単価で4分の1くらいになります。
路面に店を構えると飲食店と物件の取り合いになるので家賃が高くなります。路面店は目立ちますが上がった家賃の分新規のお客さんを集めてたくさんリピーターをつけないと採算が合わないので、ただ立地の良い物件を借りて店を開くことは勝率の低いギャンブルをするようなものです。
浮いた固定費の分だけお手頃価格で商品提供してお客様に還元
▲ビル上だと目立たないデメリットがあるので新規集客に苦労すると思いますがどのようにその課題を乗り越えたのでしょうか?
今はネットがある時代なのでネット経由で知ってもらうことができます。今がネットの無い時代だったとしたらこの立地で経営をすることはできなかったと思います。ネットがあってもあまりに悪い立地ではダメなので駅前など立地が良い建物のビル上に店を開くようにしています。そうすることで行きやすく、わかりやすいというメリットが崩れていない状態で家賃だけを安くすることができるのです。
商売の王道は目の前のお客さんに満足をして頂いて、そのお客さんにご紹介を頂くことだと思っています。紹介が貰えない、リピーターが付かないビジネスは必ず行き詰まるので路面に高い家賃を払ってそのコストを商品の価格に上乗せするよりも、良い商品をお手頃な価格で提供をするために今でもビル上の物件を選ぶようにしています。
致命傷にならないのであればとりあえず「やってみる」ことが大事
▲オーダースーツ制作は採寸からデザインまで業務が幅広い上に職人的なスキルが求められますが、どのように社員さんをそのレベルまで引き上げているのでしょうか?
こればかりは場数を踏むしかありません。お客さんが
- どのような仕事をしているのか?
- どのような人生を歩んでいるのか?
- どのようなイメージのスーツを求めているのか?
ニーズを捉えるのが最も大事なことだという考え方を刷り込んだ上で、あとはたくさんチャレンジをしながらたくさん失敗をするように伝えています。それでもわからなければ先輩の丸パクリをするよう指示を出します。今では頼りになる若手スタッフもこのやり方で育ってきていて、中途のメンバーも店長として活躍してくれているので今の経営方針で良いと思っています。
やってみて学ぶことは非常に大事です。経験さえあれば学んだ知識も机上の知識も活きて来るからです。
人間は経験からしか学ぶことができないと私は思っているので致命傷にならないと思ったらまずはやってみることがとても大事です。
行動量を稼ぐためには出足を早くする必要で、「どうしようかな〜」と言っている人は大きな時間を無駄にしてしまっています。手数を稼げるようになってきたら試行錯誤しながらクオリティを上げていくことを意識していきます。ちなみに勉強も大切なので課題図書を出して提出をさせたりはしていますね。
起業の失敗と成功を分けるのは経営者の人格
▲経営者として上手くいく会社とそうでない会社の違いはどこだと思いますか?
中小企業から中堅企業まで成長している会社は社長が優秀です。間違いなく社長で結果は決まると思っています。社員の優秀さや社風、ビジネスモデルや差別化かできているかどうかも社長で決まります。
具体的な要素として挙げられるのは社長の人格でしょう。
誤解されがちですが口で何を言っているかではなく、日々何をやっているのかが人格です。朝何時に起きて、どんな仕事の仕方をして、人と喋る時はどういう話し方か、などです。言動も行動の一部なので習慣とは日々取っている行動のことを言います。
思考があって本気で思っていれば絶対に行動に出るので行動は人格です。行動しか他人には見えていないので、とても立派なこと考えているのにやっていることが人間のクズであればその人は最低の人格者です。なので人格は習慣で決まると思っています。
佐田社長の人格を形成する5つの習慣とは?
▲佐田社長はどのような習慣を意識して行っているのですか?
私はマインドを5つ並べていて、
- おもてなしの心
- 自責の考え方
- チャレンジスピリット
- ポジティブシンキング
- 執着心
これが必須だと思っています。JALのようなマンモス企業ですら稲盛和夫さんが会長に入って社風まで変わりました。あの規模の会社でもトップで決まるのです。なので中小・中堅の会社は完全に社長次第だと思っています。この5つのマインドは会社経営をするためには必須のマインドです。
当たり前のことを当たり前にこなす「凡事徹底力」が成功の秘訣
▲起業したい方に向けてアドバイスをお願いします。
起業という勝負を左右するのは凡事徹底レベルです。当たり前の事を当たり前にこなしていく覚悟を起業するのであれば持つべきです。凡事徹底を座右の銘にする経営者も結構多くて、私もほぼそこで決まると思っています。人間の脳なんて差はないわけですから思い付く事は大して変わりません。差がつくのはどこまで徹底できるかです。
サイバーエージェントの藤田さんもアメーバのブログを作り出してちやほやされている時にテレビに出て「目の付け所がよかったですねってよくメディアさんに言われるんですよ。私こういうタイプなんで顔には出さないんですけどものすごいムカつきますね。」と言っていました。
何故かというと、あのタイミングで楽天ブログやYahoo!ブログなど競合がたくさんいる中で特徴を作り勝ってきて、そのためにどれだけの血の滲むような当たり前のことを徹底したかに触れずに「最初に思いついたのがよかったですよね」の一言で話を片付けられたからです。私も同じ気持ちですごい共感できました。
アメーバブログも上手くいった時は相当な試行錯誤を繰り返したはずです。「今これがいけると思うんですよ!」だけではまず上手くいきません。ビジネスをした事が無い人が何を考えても机上の空論でしかないからです。
歴史上最も具体的に戦術を練って戦争に臨んだ将軍と言われているナポレオンですら、「計画通りに戦術が進んだことは一度もない」と言っているのです。当たり前のように試行錯誤ができるリアクション力のようなものが必要になってくるわけです。
成功哲学書に書いてあることを実践できる人が成功する。
最初のプランニングは大事ですがそれも当たり前のことです。どの成功哲学書にも書いてあるような事を当たり前にこなすことが大事なのです。私は経営者交流会の二次会とか全部やめているのですが、これも書いてあることです。他にも「早起きは三文の得」でしたりとか、一個一個考えたら当たり前の簡単なことだと思いませんか?精神的には少し大変なことですが。
当たり前のことを当たり前に徹底さえできれば色々考えることは好きだと得意だと思うので、上手くいくと思いますね。アイディアではないんですよ。普段どれだけ試行錯誤したかです。
私の座右の銘は祖父の口癖だった「男なら迷ったら荊の道を行け」です。人間は怠け者なので迷った時は必ず楽な選択肢が出てきます。ただこれは、本当はどちらに行くべきかわかっているから迷っているのです。迷っている時点で怠け心を潰したらこっちっていうのが出てきます。その道がどのように見えるかというと荊の道に見えます。大変なので本能が避けたがっているのです。そして大変な時ほどそれを楽しむことです。
まとめ


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小島広夢
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