経費精算に使っている時間、ちゃんと数えたことありますか!?
経費精算が止まると、立て替えた社員にお金が戻らず、月の数字も締まりません。
担当者が辞めた日には、財布やカバンの底に眠った領収書ごと、誰にも追えなくなります。
しかも従業員が少ない会社ほど、月末に社長や役員が領収書の山を1枚ずつスプレッドシートに打ち込んでいる、なんて光景は珍しくありません。
そんな会社に向けて、専用の経費精算ツールを使わずに、領収書の転記を月10時間から30分ほどに減らしたセブンコードの経費精算AIの活用方法を紹介します!
- 月末になると、自分で領収書を打ち込んでいる経営者・役員
- 経費精算の担当が辞めて、やり方ごと消えて困っている経営者
- 「AIで経費精算を楽にしろ」と言われたが、何から手をつけるか分からない担当者
- 経費精算の人件費が月いくらか、何人分の仕事がAIに移るかを自分で計算できる
- 専用ツールを買わなくても、GoogleドライブとAIで転記を自動化する流れがわかる
- AIの読み取りで起きる「重複」と「金額の抜け」を、どこで止めればいいかわかる
目次
経費精算はどこまでAIに投げられる?
経費精算AIとは、領収書の読み取り、仕分け、スプレッドシートや申請への転記、経費規程のチェックなど、経費精算の定型作業をAIで自動化することです。重複や金額の抜けの最終確認、承認、振込のボタンは人に残ります。
ハマノーン経費精算って、領収書をAIに見せたら全部終わるんじゃないのか?
すずき半分正解です。読むのと写すのはAIが速いです。でも「同じ領収書が2回入ってないか」は人が見ないと危ないです。
ハマノーンAIなのに、そんなうっかりをするのか。
すずきします。なので、どこまでAIでどこから人かを先に分けます。
| Lv | 中身 | 経費精算だと |
|---|---|---|
| Lv1 | 経費精算ツールの自動化 | AI-OCRでの読み取り、経費科目の提案、申請の自動作成 |
| Lv2 | 生成AIで作業と確認を助ける | 領収書の読み取り・振り分け・転記、規程に合っているかのチェック |
| Lv3 | 回す人 | 領収書の催促、重複と金額の抜けの確認、承認 |
経費精算の流れを1か月分並べて、どのLvでやるかを整理するとこうなります。
| 作業 | AI任せ度 | どのLvでやるか | 人に残ること |
|---|---|---|---|
| 領収書を集める | Lv3 | 出さない人への催促 | |
| 領収書の読み取り(日付・金額・支払先) | Lv1・Lv2 | 読めなかったものの手入力 | |
| 登録番号(インボイス)の読み取り | Lv1・Lv2 | 番号がない・読めない領収書の確認 | |
| フォルダへの振り分け | Lv2 | 振り分けルールを決める | |
| スプレッドシート・申請への転記 | Lv1・Lv2 | 重複と金額の抜けの確認 | |
| 経費規程に合っているかのチェック | Lv1・Lv2 | 差し戻すかどうかの判断 | |
| 承認 | Lv1 | 最終承認は必ず人 | |
| 立替金の振込 | ― | 振込ボタンは社内の人が押す | |
| 仕訳・会計ソフトへの登録 | Lv1 | 例外の判断(経理AIの記事で解説) |
仕訳から先の話は、経理AIの記事で書いています。この記事は「領収書を受け取ってから、精算が終わるまで」に絞ります。
AIが得意なのは「読む・分ける・写す・照らし合わせる」
領収書の日付と金額を読む。交通費・会議費・消耗品に分ける。スプレッドシートに1行ずつ写す。経費規程と照らし合わせる。経費精算の時間のほとんどは、この繰り返しです。
ここはAIが一番強いところで、1,000枚あっても文句を言いません。
ハマノーン文句を言わない社畜! ワシの理想だ!
すずきただAIは「これは私用では?」とは疑ってくれません。
人が要るのは「重複・抜け・判断」
次のような場面は、AIだけでは決められないか、見落とします。
- 同じ領収書を、紙とメールの2回で出してきた
- レシートが折れていて、金額の数字がつぶれている
- 手書きの領収書で、宛名も但し書きもない
- 「この打ち合わせのランチ、経費でいい?」と聞かれる
- 立て替えた社員に振り込むボタンを最後に押す
ハマノーン重複くらい、AIが気づいてくれるだろう。
すずき同じ写真を2回入れたら、AIは2回とも真面目に読んで、2行書きます。
ハマノーン真面目すぎるのも困りものだな……。
AIは「読んだものを写す」のは得意ですが、「これ、さっきも見たぞ」と疑うのは苦手です。
だから、AIの後に人の確認を1段だけ残します。
セルフチェック:あなたの会社はどのLvまで必要?
当てはまるものを数えてください。
- 領収書が月末にまとめて出てくる
- 社長か役員が、自分で領収書を打ち込んでいる
- 経費精算のやり方を知っているのが1人だけ
- 領収書を紙・メール・LINEなど、いろいろな形で受け取っている
- 立替金の振込が、翌月の中旬以降になることがある
- 経費規程がない、またはあっても誰も読んでいない
- 同じ領収書が2回精算されていたことがある
- 読めない領収書を、あとで本人に聞き直している
- 経費精算ツールを入れたが、使っているのは一部の人だけ
- AIを使ってみたいが、設定する時間がない
- 0〜2個:Lv1(経費精算ツールの自動化)だけで十分楽になります
- 3〜5個:Lv2(生成AI)まで入れると、転記とチェックがかなり減ります
- 6個以上:足りないのはツールではなく「回す人」です
ハマノーン6個以上当てはまる会社って、けっこう多いんじゃないか?
すずき多いと思います。社長が経費精算の担当になっている会社なら、足りないのは「回す人」です。
ハマノーンじゃあ、そういう会社はどうすればいいんだ?
すずきLv3を外に任せる手があります。ウチが引き取れます。
Lv1:その経費精算ツール、AIとつながってますか?
経費精算ツールは乗り換えなくて大丈夫です。主な経費精算ツールはどれも領収書のAI読み取りを持っていて、生成AIと公式につながると確認できたのは、2026年9月時点ではfreeeだけでした。
ハマノーンAIを使うなら、流行りの経費精算ツールに乗り換えないといけないのか?
すずきいえ。今のツールのままでいいですし、セブンコードはそもそも専用ツールを使っていません。
ハマノーンなに!? ツールなしでAI化してるのか。
すずきはい。その話は実例のところでします。まずは定番ツールのAIを見ておきましょう。
下の表は、各社が公式に出しているAIの機能と、生成AIとの連携をまとめたものです(2026年9月29日に各社の公式サイト・公式ニュースで確認)。
| ツール | ツール内のAI機能 | 生成AIとの公式連携 | 公式の根拠 |
|---|---|---|---|
| バクラク経費精算 | AI-OCR(登録番号の判定、外貨の読み取り)、AIによる経費科目の推薦、領収書分割エージェント | バクラク経費精算、領収書分割エージェント | |
| 楽楽精算 | AI-OCR、伝票作成AIエージェント、申請レビューAI(提供予定。社内ルールを文章で登録してチェック) | 楽楽精算のAI機能、伝票作成AIエージェント | |
| TOKIUM経費精算 | 領収書のデータ化(AIの読み取り+人の確認)、TOKIUM AI経費承認(規程を参照して一次承認) | TOKIUM経費精算、AI経費承認 | |
| マネーフォワード クラウド経費 | OCR(日付・支払先・金額・登録番号)、経費申請サポートエージェント(一部ユーザー向け) | 経費申請サポートエージェント、MCPサーバー | |
| freee経費精算(freee会計) | まほう経費精算(iOSアプリ。AIが領収書から申請内容を推測) | まほう経費精算、freee-mcp | |
| ジョブカン経費精算 | AI-OCRオプション(取引年月日・金額・取引先名を読み取り) | ジョブカン | |
| SAP Concur Expense | ExpenseIt(生成AIを搭載した領収書の読み取り) | コンカー |
○=公式で提供/×=公式の提供を確認できなかったもの。
MCPは、ChatGPTやClaudeなどの生成AIから外部のサービスを操作するための仕組みです。
見てのとおり、どのツールも「読み取り」はもうAIです。
差が出るのは、読み取った後に「誰が確認して、誰が回すか」のほうです。
公式の生成AI連携がないツールでも困りません。
申請の一覧をCSVで書き出せば、Lv2の生成AIで規程チェックや重複探しができます。
ハマノーンどのツールもAI入りか。すげ〜!! ならどれを入れても楽勝だな!
すずき読み取りまでは楽勝です。そのあと「読み取りが合ってるか」を見る人は、どのツールでも要ります。
経費精算×AIの自動化は5ステップ
経費精算×AIの自動化でやることは5つ。
①領収書の入り口を1つにする
②AIに読ませる
③振り分けと転記を決まった形にする
④重複と金額の抜けを人が見る
⑤承認して精算する。
専用ツールがあってもなくても、流れは同じです。
ハマノーンなら、今日中に全部設定しといてくれ。
すずき1日では終わりません。でも手順は5つだけなので、順番にいきます。
「紙で出す人」「メールで送る人」「LINEで送る人」がいると、集めるところで詰みます。入り口は1つに決めます。
- 紙の領収書 → スマホで撮って、決めたフォルダ(またはツール)にアップロード
- メールで届く領収書・PDF → 同じフォルダに入れる
- 月末にまとめず、受け取ったその日に入れる
ハマノーンワシは財布に入れておいて、月末に出すタイプだ。
すずきそれが一番詰まります。撮ったら、その場でフォルダに入れてください。
経費精算ツールならAI-OCRが、専用ツールがなければClaudeやChatGPTなどの生成AIが、日付・金額・支払先・登録番号を読み取ります。読み取れなかった領収書は「読めなかった」と分かる形で残すのがコツです。黙って飛ばされると、それがそのまま記載漏れになります。
交通費・会議費・消耗品など、仕分けの先を先に決めます。スプレッドシートに転記するなら、列もそろえます。
- 日付/支払先/金額/経費の種類/使った人/登録番号の有無/元の画像のファイル名
列が決まっていないと、AIは毎回ちがう形で書いてきます。最初に形を決めるのは人の仕事です。
AIが転記した一覧を、人が上から確認します。見るのは次の3つだけに絞ります。
- 同じ日付・同じ金額・同じ支払先の行が2つないか(重複)
- 金額が空欄、または0円の行がないか(読み取り漏れ)
- 元の画像の枚数と、一覧の行数が合っているか
スプレッドシートなら、日付・金額・支払先が同じ行に印がつくようにしておくと、重複は目で探すより速く見つかります。
ハマノーン確認なんて、AIを信じて飛ばせばいいだろう。
すずきそれをやると、同じ領収書に2回お金を払うことになります。
ハマノーン……ワシのお金が2回出ていくのか。
すずきはい。なので、この段だけは飛ばしません。
確認が済んだら、承認して、立て替えた人に振り込みます。承認と振込のボタンは、社内の人が押します。仕訳や会計ソフトへの登録は、ここから先の経理の仕事です(→経理AIの記事)。
ツールごとの設定ポイント
- バクラク経費精算:領収書を撮ってアップロードすると、AI-OCRが読み取り、経費科目の候補も出ます。
複数枚をまとめて撮っても、領収書分割エージェントが1枚ずつに分けます - 楽楽精算:AI-OCRで読み取った領収書から、伝票作成AIエージェントが申請伝票を作ります。
社内ルールでのチェックは、申請レビューAIの提供が始まれば使えます(2026年9月時点で提供予定) - TOKIUM経費精算:スマホで撮った領収書をデータ化。一次承認はTOKIUM AI経費承認が規程を見て行います
- マネーフォワード クラウド経費:領収書の画像をアップロードするとOCRで読み取ります。経費申請サポートエージェントは一部ユーザー向けの提供です(2026年9月時点)
- freee経費精算:iOSアプリの「まほう経費精算」で、撮った領収書から申請の下書きをAIが作ります
- ジョブカン経費精算:AI-OCRはオプション(1ユーザー月100円・税別)で、取引年月日・金額・取引先名を読み取ります
- 専用ツールなし(Googleドライブ+スプレッドシート+生成AI):STEP1のフォルダをGoogleドライブに作り、STEP3の列をスプレッドシートに用意します。読み取り・振り分け・転記を生成AIにやらせ、STEP4の確認だけ人が見ます。セブンコードはこの形です
画面やメニューの名前、提供範囲は変わることがあります。各社の公式ヘルプもあわせて確認してください(2026年9月時点)。
Lv2:ChatGPTやClaudeは経費精算の作業係
ChatGPTやClaudeなどの生成AIは、経費精算では領収書の読み取り・振り分け・転記の「作業係」と、規程や重複の「チェック係」になれます。ただし承認と最終確認は人です。
ハマノーンChatGPTに「経費精算やっといて」と頼めば終わりじゃないのか?
すずき読んで、分けて、写すところまでは任せられます。でも承認のハンコはAIには押せません。
ハマノーンハンコくらい押させてやれ。
すずきお金を払うかどうかを決めるボタンなので、ダメです。
ChatGPT・Claude・Gemini・Microsoft Copilot などの生成AIは、専用ツールがなくても経費精算の多くを手伝えます。ツールの中のAIが「その製品の中の作業係」なら、生成AIは「どこにでも連れていける作業係」です。
経費精算で生成AIが使える5つの場面
- 領収書の読み取り:写真から日付・金額・支払先・登録番号を拾う
- 振り分け:交通費・会議費・消耗品などに分ける
- 転記:決めた列の形で一覧にする
- 規程チェック:社内の経費規程と照らして、ルール違反っぽい行を洗い出す
- 重複・抜けの洗い出し:同じ内容の行、金額が空の行を探す
そのまま使えるプロンプト例
添付した領収書の画像を1枚ずつ読み取り、次の列の表にしてください。
日付/支払先/金額(税込)/経費の種類(交通費・会議費・消耗品・その他)/登録番号(T+13桁。なければ「なし」)/ファイル名
金額や日付が読み取れない画像は、推測で埋めずに「読み取れない」と書いてください。
次の経費一覧から、
①日付・金額・支払先が同じ行(重複の可能性)
②金額が空欄または0円の行(読み取り漏れの可能性)
を理由つきで表にしてください。削除はせず、確認が必要な行として挙げてください。
【経費一覧】(CSVを貼り付け。氏名は社員番号に置き換え済み)
次の経費規程と経費一覧を照らし合わせて、
規程に合っていない可能性がある行を理由つきで表にしてください。
断定せず「確認すべき点」として書いてください。
【経費規程】(貼り付け)
【経費一覧】(貼り付け)
ハマノーン「推測で埋めずに」って、わざわざ書くのか。
すずき書かないと、つぶれた数字をそれっぽく埋めてくることがあります。読めないものは読めないと言わせるのが大事です。
ハマノーン……AIも知ったかぶりするのか。ワシみたいだな。
すずき社長はまだ直せますが、AIには指示をして止めるしかありません。
やってはいけない使い方
- 口座番号・個人名・カード番号をそのまま貼らない。社員番号や「A社」に置き換える
- AIが作った一覧を確認せずに精算しない。重複と金額の抜けは必ず人が見る
- 社内のルールを先に決める。どのAIを、誰が、どのデータで使っていいか。法人向けのプランや設定なら、入力したデータはAIの学習に使われません(ChatGPTはBusiness・Enterprise、ClaudeはTeam・Enterprise、GeminiはGoogle Workspace版、Microsoft Copilotは職場のアカウント。2026年9月時点の各社公式の説明)。無料版や個人向けのプランは、設定しだいで学習に使われることがあります
Lv3:AIを入れたのに経費精算が終わらない5つの理由
ツールやAIがそろっても、「回す人」がいなければ経費精算は終わりません。止まる理由は、だいたいこの5つです。
ハマノーンツールも入れた、AIも入れた。これで経費精算はほったらかしでいいな!
すずき社長、先月分の領収書がまだ出てきてません。
ハマノーン……なんでそうなるんだ。
すずき原因はだいたい次の5つです。
① 領収書が出てこない
営業の領収書は財布の中、社長の領収書はカバンの底。入り口を決めても、出す人が出さなければAIは何も読めません。「催促する人」がいないと、月末に一気に来て、一気に詰まります。
ハマノーン領収書なら、ワシのカバンに全部入ってるぞ。
すずきカバンの中にあるうちは、AIからは見えません。
② AIの読み取りを誰も確認しない
AIが作った一覧を、そのまま精算に回す。
重複した行にもそのまま振り込み、読めなかった領収書は一覧から消えたまま。
確認しないAIの転記は、ミスを速く大量に作るだけです。
③ 例外が溜まる
手書きの領収書、外貨のレシート、登録番号のない領収書。
AIが「読み取れない」と返したものを誰も片づけないと、毎月「保留」が積み上がります。
すずき社長、「読み取れない」フォルダが山になってます。
ハマノーン……見なかったことにした。
④ 規程があいまいで、AIが判断できない
「会議費は1人いくらまで」「タクシーはどんなときに使っていいか」が決まっていないと、AIはチェックのしようがありません。規程を文章にするのは、人の仕事です。
⑤ 担当者が辞めると、仕組みごと消える
どのフォルダに何を入れて、AIにどう指示しているか、知っているのが1人だけ。その人が辞めた瞬間に止まります。冒頭の「担当者が辞めた日」はまさにこれです。
ハマノーンつまり、ツールとAIがあっても、回す人がいないと止まるってことか。
すずきそうです。Lv1とLv2はお金で買えますが、Lv3は人が要ります。
ハマノーンなら、経費精算の担当を1人雇うか。
すずき採用には時間がかかりますし、社会保険料も払います。辞めたらまたゼロからです。
ハマノーン……じゃあ、外に任せるしかないか。
すずきはい。その「回す人」を1時間単位で貸しているのが社畜るです。経費精算も投げてください。
Lv1(ツール)とLv2(生成AI)はお金で買えます。Lv3(回す人)だけは、人がいないと始まりません。
【実例】セブンコードは領収書の転記を月10時間→30分に
セブンコードは、専用の経費精算ツールを使わず、Googleドライブ+スプレッドシート+Claudeで、領収書の転記を月10時間ほどから30分ほどに減らしました。残った30分は、人がAIの結果を確認する時間です。
ハマノーンで、ワシらの会社の経費精算はどうなってるんだ?
すずき領収書の写真をGoogleドライブに入れるだけです。あとはAIがやります。
ハマノーンそれだけ!? ワシのカバンの底の領収書もか?
すずきカバンから出して、撮ってくれればです。
セブンコードの経費精算は、この記事のLv1〜Lv3で言うとこうなっています。
- Lv1(専用ツール):使っていません。置き場所はGoogleドライブ、一覧はスプレッドシートです
- Lv2(AI):Claudeが領収書の写真を読み取り、仕分けのフォルダに振り分けて、スプレッドシートに金額を転記します。人は写真をGoogleドライブに全部入れておくだけです
- Lv3(人):AIが仕分けたものに不備がないかを確認します。特に重複の確認です。担当は鈴木(この記事の著者)です
その結果、領収書を1枚ずつ転記していた作業は、月10時間ほどから30分ほどになりました。
前は、領収書を1枚ずつ見て、日付と金額をスプレッドシートに打ち込んでいました。
今は、写真をフォルダに入れた時点で、読み取り・振り分け・転記までが終わっています。
人がやるのは、できあがった一覧の確認だけです。
ハマノーン10時間が30分! 浮いた時間で屋上に露天風呂を掘れるな!
すずき9時間半で掘れる露天風呂はありません。
ただし、最初からうまくいったわけではありません。AIに任せ始めたころ、次の2つが起きました。
- 同じ領収書を重複して記載してしまうことがあった
- 写真から金額が読み取れず、記載漏れになることがあった
どちらも、AIが間違いを「間違い」と言ってくれないのが怖いところです。
重複した行は正しそうな顔で並び、読めなかった領収書は一覧から静かに消えます。
そこで、人の確認を必須にしました。
AIが作った一覧は、重複と金額の抜けを必ずチェックしてから使います。月30分は、この確認の時間です。
ハマノーン重複と記載漏れって、一番こわいやつじゃないか!
すずきはい。しかも確認係は役員のぼくです。
ハマノーン役員が領収書の重複チェックか。
すずき肩書きは役員、仕事は領収書の見張り番です。
ここで大事なのは、「AIに任せて終わり」にしなかったことです。
AIで10時間を30分にしても、確認の30分を消したら、重複と漏れがそのまま精算に流れます。
この30分がLv3です。
セブンコードが経費精算を代行するときも、同じ順番で進めます。まずお客さんの作業を人が対応してマニュアルにし、そのマニュアルをAIで自動化していきます。いきなりAIを入れるのではなく、人が回して、どこでつまずくかを知ってから自動化するので、重複や漏れのような落とし穴を先にふさげます。
経費精算の人件費はいくら減る?何人分の仕事が浮く?
経費精算のAI化で浮く仕事は、セブンコードの場合で月9時間半、0.06人分です。人を減らすほどの量ではありませんが、社長や役員がやっているなら、会社で一番高い時給の時間が戻ってきます。
ハマノーン前置きはいい。で、経費精算のAIで何人クビにできるんだ?
すずきその前に、今の経費精算にいくらかかっているかを計算します。
いまの経費精算の人件費を出す
経費精算の人件費は、担当者の時給 × かかっている時間 で出します。担当者の時給には、給料だけでなく会社が払う社会保険料なども乗ります。
経費精算の人件費(月)= 月給 × 会社負担の上乗せ分 ÷ 月の労働時間 × 経費精算の時間
会社負担の社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険など)は、給料の約16%です(東京・一般の事業で、40歳未満なら約15.7%、介護保険がかかる40〜64歳なら約16.5%。2026年度の協会けんぽの料率などから計算。業種・地域・年齢で変わります)。
例:月給25万円の担当者が、経費精算に月10時間かけている会社
25万円 × 1.16 ÷ 160時間 ≒ 時給1,800円 → 10時間で月1.8万円ほど
社長や役員が自分でやっているなら、その人の時給で計算してみてください。たいてい、会社で一番高い経費精算になっています。
ハマノーン社長の時給で計算したら、領収書の打ち込みが一番高い仕事になる会社もあるのか。
すずき社長が夜中に領収書を打つのが、会社で一番高い経費精算ということです。
AIで何時間浮くかを出す
下はセブンコードの実際の変化です。自社の数字は、実際にかかっている時間で入れてください。
| 作業 | AI化する前 | AI化した後 |
|---|---|---|
| 領収書の読み取り | 人が1枚ずつ見る | Claudeが読み取る |
| 仕分けフォルダへの振り分け | 人が分ける | Claudeが振り分ける |
| スプレッドシートへの金額の転記 | 人が1枚ずつ打ち込む | Claudeが転記する |
| 重複・金額の抜けの確認 | ― | 人が確認(必須) |
| 経費精算の作業時間(月) | 10時間ほど | 30分ほど |
何人分の仕事が浮くか(=何人クビにできる、とハマノーンは言う)
浮く人数 = 浮いた時間 ÷ 1人の月の労働時間(例:160時間)
セブンコードの場合(転記の作業が月10時間から30分に減った)
(10時間 − 0.5時間)÷ 160時間 ≒ 0.06人分
ハマノーン0.06人分浮くなら、誰か1人を月に9時間半だけクビにできるな!
すずき時間単位のクビはありません。
ハマノーンぐはぁ!! じゃあAIを入れた意味がないじゃないか。
すずき意味はあります。浮くのは、今それをやっている人の9時間半です。社長がやっているなら社長の時間です。
経費精算だけで人を減らすのは、量として無理があります。
効いてくるのは、兼務している人の時間が空くことです。
社長や役員が月10時間を取り戻せば、その時間は営業や採用に使えます。
【注意】AIを入れたから、という理由でクビにはできない
ここは真面目に書きます。日本では、会社が社員を自由に解雇することはできません。労働契約法16条で「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない解雇は無効」と定められています。人員削減のための解雇(整理解雇)は、人員削減の必要性・解雇を避ける努力・人選の合理性・手続きの妥当性の4つを総合して判断されます(厚生労働省委託の相談センターの説明)。
「AIが領収書を読むので明日から来なくていい」は、まず通りません。
浮いた人件費の使い道
- 辞めた人の補充をしない:経費精算の担当が抜けても、次の人を採用しない
- 売上につながる仕事に回す:経費精算で浮いた時間を、営業や顧客対応に使う
- 残業を減らす:月末の「領収書の夜なべ」がそのまま消える
ハマノーンなら、浮いた時間で自社ビルの設計図を描くぞ!
すずきその前に、売上につながる仕事でお願いします。
Lv3は誰に回させる?採用・社内・外注の月額を比べてみた
経費精算のLv3を回す選択肢は4つ。
①経費精算の担当を採用
②今の社員+ツール+AI
③人の経理代行
④人×AIの業務代行。
経費精算は1人を雇うほどの量にならないことが多いので、AIで減らした後の時間だけを外に出すのがいちばん無駄がありません。
ハマノーン結局、誰に経費精算を任せるのが一番安いんだ?
すずき4つの方法を並べて比べます。
| ①担当を採用 | ②今の社員+ツール+AI | ③人の経理代行 | ④人×AIの業務代行 | |
|---|---|---|---|---|
| 月額の目安 | 給与+社会保険料(約16%)+採用費(経理の平均年収は549万円/求人広告費は1人あたり平均32万円) | ツールの月額(ユーザー数などで変わる)+担当者の時間 | 時間制なら30時間で月10〜15万円程度 | 人の作業1時間3,000円(社畜る) |
| 人件費との差 | ― | 担当者の時間ぶん | 任せる範囲しだい | 作業した時間ぶんだけ(社会保険料なし) |
| 始めるまで | 採用に数か月 | すぐ(設定と定着に時間がかかる) | 引き継ぎの期間が必要(事業者による) | 最短3日 |
| 社内の手間 | 教育・管理 | 大きい | 小さい | 小さい |
| 辞めるリスク | あり | あり | なし | なし(担当が変わらない) |
| 向いている会社 | 経費の件数が多く、社内に置きたい | 担当がいて、覚える時間もある | 作業を丸ごと外に出したい | 担当がいない、社長が兼務、AI化も一緒に進めたい |
平均年収はdoda 平均年収ランキング(経理)、求人広告費はマイナビ 中途採用状況調査2026年版(管理・事務)、経理代行の料金は各社の公式料金ページ(2026年9月時点)より。
月10時間の経費精算を外に出すといくら?
人の作業だけで外に出すと、
10時間 × 3,000円 = 月3万円
セブンコードのようにAIで作業を30分まで減らせば、人が動く時間は確認の30分になります。経費精算のために1人を雇う(社会保険料込みで月29万円ほど)必要はありません。AIの仕組みづくりと運用の料金は、料金ページで確認できます。
ハマノーン月3万円でも、担当を1人雇うよりずっと安いな。
すずきしかも、社長や役員が夜に領収書を打たなくて済みます。
向いていない会社もあります
- 領収書が月に数枚で、社長が5分で終わらせている → ツールのAI読み取りだけで十分です
- 紙の領収書を撮りたくない、データにしたくない → AIの効果がほとんど出ません
ハマノーンで、どんな会社なら向いてるんだ?
すずき月末に社長が夜なべしている会社なら、ど真ん中です。確認の30分ごと、ウチに投げてください。
電帳法とインボイスは大丈夫?経費精算の線引き
スマホで撮った領収書の紙を捨てるなら、電子帳簿保存法の「スキャナ保存」のルールを満たす必要があります。インボイスの登録番号の読み取りはAIに任せられますが、税金の判断は税理士の仕事です。
ハマノーン写真を撮ったら、紙の領収書はもう捨てていいな?
すずきちょっと待ってください。捨てるなら、ルールを満たした保存が必要です。
ハマノーン写真に撮っただけじゃダメなのか!?
紙の領収書を捨てる前に:スキャナ保存
紙で受け取った領収書をスマホで撮ってデータで保存する方法は、電子帳簿保存法の「スキャナ保存」にあたります。
国税庁の説明では、スマホやデジカメも「スキャナ」に含まれます。
ただし読み取りの解像度(200dpi以上など)をはじめ様々なルールがあります(国税庁 電子帳簿保存法一問一答【スキャナ保存関係】)。
国税庁の資料でも、ルールを満たして保存するには対応ソフト等を使うのが一般的とされています(国税庁 電子帳簿等保存制度特設サイトの資料)。
ルールを満たせないなら、写真はAIの読み取り用と割り切って、紙の原本も取っておきます。
スキャナ保存は義務ではないので、紙のまま保存しても問題ありません。
メールやPDFで受け取った領収書:電子取引
メールやネットで受け取った領収書・請求書のデータは「電子取引」にあたり、2024年1月からデータのまま保存するのが義務です。
印刷して紙で保存するのではなく、原則として改ざんを防ぐ措置をとり、「日付・金額・取引先」で探せる形で残します(国税庁 電子帳簿等保存制度特設サイト)。
AIが転記した一覧に「日付・金額・支払先」の列があるのは、ここでも役に立ちます。
インボイスの登録番号はAIに読ませる
飲食店やタクシーなどで受け取るレシートは「適格簡易請求書」で、発行した事業者の名称と登録番号などが書かれています(国税庁 No.6625 適格請求書等の記載事項)。
登録番号を読み取って列に入れるところまではAIに任せられます。
番号がない領収書をどう扱うかは、顧問税理士に確認してください。
税理士にしか頼めない仕事
税務申告(税務代理)、税務書類の作成、税務相談は、税理士法で税理士(税理士法人)にしかできない仕事です(国税庁「税理士業務とは」)。
領収書の読み取り・転記・確認、規程チェック、精算の準備は、この独占業務には含まれないので、外に出せます。
社内に残すべき仕事
- 経費の最終承認
- 立替金の振込ボタン
- 経費規程を決めること(何をどこまで経費にするか)
ハマノーン振込ボタンくらい、押しておいてくれ。
すずきお金を動かす最後のボタンは、社長が押してください。そこは外に出してはいけないところです。
経費精算の代行を選ぶときの確認ポイント
- 今の経費精算ツール(またはスプレッドシート)のまま頼めるか
- AIが読み取った内容を、人が確認しているか(重複・金額の抜け)
- 領収書の催促まで頼めるか
- 料金は「時間」「件数」「月額固定」のどれか
- 電子帳簿保存法に合わせた保存の仕方を相談できるか
- 担当者が変わらないか
- お金の情報をどう守るか(権限の分け方、機密情報の扱い)
よくある質問
できません。領収書の読み取り・振り分け・転記はAIでかなり自動化できますが、AIは同じ領収書を重複して記載したり、読み取れない金額を抜かしたりすることがあります。重複と金額の抜けの確認、承認、振込は人が必要です。
領収書の写真から日付・金額・支払先を読み取り、決めた形の一覧にするところまではできます。セブンコードは、GoogleドライブとスプレッドシートとClaudeで、領収書の転記を月10時間ほどから30分ほどにしました。ただし一覧は人が確認してから使い、口座番号や個人名はそのまま入力しないようにしましょう。
3つとも、領収書のAI読み取りなどのAI機能を持っています。ChatGPTやClaudeなどの生成AIとの公式の連携は、2026年9月時点で確認できませんでした。主な経費精算ツールで確認できたのは、freeeの公式MCP(freee-mcp)だけです。連携がないツールでも、申請の一覧をCSVで書き出せば生成AIでチェックできます。
できます。領収書の写真を1つのフォルダに集め、生成AIに読み取り・振り分け・転記をさせ、人が確認する流れなら、GoogleドライブとスプレッドシートとClaudeだけで回せます。セブンコードは専用ツールを使わずにこの形で回しています。
転記の仕事はほとんどなくなります。ただし、領収書を出さない人への催促、AIの読み取りの確認、規程に合わないものの判断、承認は残ります。仕事は「打つ人」から「確かめる人」に変わります。
捨てるなら、電子帳簿保存法のスキャナ保存のルールを満たして保存する必要があります。ルールを満たせないなら、写真はAIの読み取り用と割り切り、紙の原本も保存してください。メールやPDFで受け取った領収書は、データのまま保存するのが義務です。
できます。セブンコードは、まずお客さんの経費精算を人が対応してマニュアルにし、そのマニュアルをAIで自動化していきます。人が動く作業は1時間3,000円で、契約時間の中なら業務の入れ替えも自由です。
まとめ
経費精算AIとは、領収書の読み取り、仕分け、スプレッドシートや申請への転記、経費規程のチェックなど、経費精算の定型作業をAIで自動化することです。
中小企業の経費精算は、
①経費精算ツールの自動化機能、②生成AIによる読み取りと確認の補助、③重複や金額の抜けを確認し、承認する人、の3つをそろえて初めて回ります。
専用ツールがなくても、GoogleドライブとスプレッドシートとClaudeで転記は自動化でき、セブンコードでは月10時間ほどの作業が30分ほどになりました。
Lv1の経費精算ツールと、Lv2の生成AIはお金で買えます。Lv3の「回す人」だけは、人がいないと始まりません。セブンコードの「AI×人の業務代行」は、このLv3を、人が回してマニュアルにするところから引き受けるサービスです。
ハマノーンつまり、クビにはできないけど、社長の徹夜はなくなるってことだな。
すずきはい。そして確認の30分も外に任せられます。
ハマノーンよし、経費精算は社畜るに投げるか!
すずき投げてください。確認の30分でも、ぼくはもう領収書と添い寝したくないです。
ハマノーンでは、今日はこの辺で、GOOD BLACK😈






