請求書の発行と入金の催促、役職者が手でやってませんか!?
請求書は出さなければ1円も入ってきません。
未入金を放っておけば、売上は立っているのに口座にお金がない、という一番こわい状態になります。
担当者が辞めた日には、誰がまだ払っていないのか社内の誰にも分からなくなります。
しかも少人数の会社ほど、月末に社長がExcelで請求書を作り、気まずい催促メールを後回しにしている、なんて話はよく聞きます。
そんな会社に向けて、マネーフォワードとAIで請求書の発行と催促メールを自動化し、請求書まわりを含む経理全体の作業を月160〜200時間から70時間以下にしたセブンコードの請求書AIの活用方法を紹介します!
- 月末に自分で請求書を作って、入金を目で確認している経営者
- 請求の担当が辞めて、誰が未入金なのか追えなくなった経営者
- 「請求書をAIで自動化しろ」と言われたが、何から手をつけるか分からない担当者
- 請求書まわりの人件費が月いくらか、何人分の仕事がAIに移るかを自分で計算できる
- 今使っている請求書ソフトとAIをつないで、発行と催促を自動化する流れがわかる
- 催促メールをどこまでAIに任せて、どこから人が見るべきかわかる
目次
請求書はどこまでAIに投げられる?
請求書AIとは、請求書の作成・送付、入金の照合、未入金の取引先への催促メールなど、請求まわりの定型作業をAIで自動化することです。
取引先ごとの条件を決めること、一部だけの入金や揉めている相手への対応、催促をどこで止めるかの判断は人に残ります。
ハマノーンはひふへほ〜ん。請求書って、AIに「今月分よろしく」って言えば全部出してくれるんじゃないのか?
すずき毎月同じ請求なら、ほぼ出してくれます。
ただ「今月は稼働が2日多かった」みたいな変化は、誰かが教えないとAIは知りません。
ハマノーンAIなのに、ワシの会社の事情を知らんのか。
すずき知りません。なので、どこまでAIでどこから人かを先に分けます。
| Lv | 中身 | 請求書だと |
|---|---|---|
| Lv1 | 請求書ソフトの自動化 | 毎月の請求書の自動作成、一括送付、入金の照合 |
| Lv2 | 生成AIで作業と確認を助ける | 催促メールの文面、請求データの整形、請求漏れのチェック |
| Lv3 | 回す人 | 取引先ごとの条件の設計、例外の入金の処理、催促の判断 |
請求の仕事を1か月分並べて、どのLvでやるかを整理するとこうなります。
| 作業 | AI任せ度 | どのLvでやるか | 人に残ること |
|---|---|---|---|
| 毎月同じ金額の請求書の作成 | Lv1 | 契約が変わったときの修正 | |
| 稼働・納品で金額が変わる請求書の作成 | Lv1・Lv2 | もとデータ(稼働・納品)の確定 | |
| 請求書の送付(メール・郵送) | Lv1 | 送り先の登録 | |
| 入金の照合(消し込み) | Lv1 | 一部だけの入金、名義が違う入金 | |
| 未入金の洗い出し | Lv1・Lv2 | ― | |
| 催促メールの送信 | Lv1・Lv2 | 何回目で電話に切り替えるかの判断 | |
| 揉めている取引先への対応 | ― | 社長か担当者。法的な手続きは弁護士 | |
| 売上の仕訳・会計ソフトへの登録 | Lv1 | 例外の判断(経理AIの記事で解説) |
仕訳から先の話は、経理AIの記事で書いています。
取引先から受け取る請求書の読み取りや支払いの話も、そちらです。
この記事は「請求書を出してから、お金が入ってくるまで」に絞ります。
AIが得意なのは「作る・送る・突き合わせる・思い出させる」
先月と同じ請求書を作る。取引先ごとにメールで送る。口座の入金と請求書を1件ずつ突き合わせる。期日を過ぎた相手に「お支払いがまだのようです」と連絡する。
請求の時間のほとんどは、この繰り返しです。ここはAIとソフトが一番強いところで、何十社あっても送り忘れません。
ハマノーン送り忘れない! ワシなんて先月、請求書を出すのを丸ごと忘れたぞ!
すずきそれ、忘れた分だけ入金も来てないですからね。
人が要るのは「条件・例外・関係」
次のような場面は、AIだけでは決められません。
- 取引先から「今月は半分だけ払います」と振り込まれた
- 会社名ではなく、担当者の個人名で振り込まれてきた
- 契約の途中で単価が変わった
- 3回催促しても返事がない
- 長い付き合いの取引先に、どこまで強く言うか
ハマノーン3回無視されたら、AIに「払え!」ってもっと強いメールを送らせればいいだろう。
すずきそれをやると、お金より先に取引先を失います。強さを決めるのは人です。
ハマノーン……ワシの大事なお客さんが。
AIは決めた文面を決めた日に送るのは得意ですが、「この会社には電話のほうがいい」と空気を読むのは苦手です。
だから、AIの後ろに人の判断を1段だけ残します。
セルフチェック:あなたの会社はどのLvまで必要?
当てはまるものを数えてください。
- 請求書をExcelやWordで1枚ずつ作っている
- 月末に社長か役員が請求書を作っている
- 請求書を出し忘れたことがある
- 入金の確認を、通帳やネットバンキングを目で見てやっている
- 未入金に気づくのが翌月以降になる
- 催促メールは気まずいので、つい後回しにしている
- 請求のやり方を知っているのが1人だけ
- 取引先ごとに締め日・支払期日がバラバラ
- 請求書ソフトを入れたが、結局Excelと二重管理している
- AIを使ってみたいが、設定する時間がない
- 0〜2個:Lv1(請求書ソフトの自動化)だけで十分楽になります
- 3〜5個:Lv2(生成AI)まで入れると、催促と確認がかなり減ります
- 6個以上:足りないのはツールではなく「回す人」です
ハマノーン6個以上って、ほとんど全部じゃないか。
すずき社長が請求書を作っている会社なら、だいたい6個は超えます。
ハマノーンじゃあ、そういう会社はどうすればいいんだ?
すずきLv3を外に任せる手があります。請求の「回す人」ごと、ウチが引き取れます。
Lv1:その請求書ソフト、AIとつながってますか?
請求書ソフトは乗り換えなくて大丈夫です。
請求書の作成・送付・入金の照合は、どの定番ソフトでも自動化でき、ChatGPTやClaudeなどの生成AIと公式につながると確認できたのは、2026年9月時点でMisocaとfreeeでした。
ハマノーンAIを使うなら、流行りの請求書ソフトに乗り換えないといけないのか?
すずきいえ。今のソフトのままで大丈夫です。セブンコードもマネーフォワードのままです。
ハマノーン乗り換えないで済むなら、ワシは大歓迎だ!
すずきまずは定番のソフトが、どこまでAIとつながっているかを見ておきましょう。
下の表は、各社が公式に出しているAIの機能と、生成AIとの連携をまとめたものです(2026年9月30日に各社の公式サイト・公式ニュースで確認)。
| ツール | ツール内のAI・自動化の機能 | 生成AIとの公式連携 | 公式の根拠 |
|---|---|---|---|
| マネーフォワード クラウド請求書 | 毎月の自動作成、CSVで一括作成、一括送付。取引先指定の形式のPDF請求書をAIが読み取ってデータにする「請求書アップロード機能」。未入金の請求書を社内に知らせるメール(週1回) | クラウド請求書、請求書アップロード機能 | |
| マネーフォワード クラウド債権管理 | 機械学習で入金と請求を自動で照合(使うほど照合率が上がる)。入金予定日を過ぎた未消込を営業担当にメール・チャットで通知 | クラウド債権管理の機能 | |
| freee請求書 | 口座連携での入金消込の自動化、請求書の発行で債権管理 | freee請求書、freee-mcp、AI業務実行 | |
| Misoca(弥生) | 請求書の自動作成予約(決まった周期で同じ内容の請求書を作る) | Misoca MCP、自動作成予約 | |
| 楽楽明細 | AI-PDF加工オプション(まとめて出したPDFを取引先ごとに自動で分割し、取引年月日・金額・取引先名を読み取る) | AI-PDF加工オプション | |
| バクラク請求書発行 | PDF・CSVの請求書を取引先ごとに自動で分割して一括作成、AIが入金データと請求データを照合して自動で消込 | バクラク請求書発行 | |
| MakeLeaps | AI自動マッピング(取引先データの取り込みで、CSVの項目をAIが自動で対応づけ)、消込の自動学習 | AI自動マッピング、入金消込アシスト | |
| board | APIで請求書を作成できる(AI機能の記載は確認できず) | board API | |
| 請求管理ロボ | 自動催促メール(期日の何日前・何日後に送るか、件名と本文を設定。AIの記載は確認できず) | 入金催促 |
○=公式で提供/×=公式の提供を確認できなかったもの。MCPは、ChatGPTやClaudeなどの生成AIから外部のサービスを操作するための仕組みです。
見てのとおり、「作る・送る・照合する」はもうどのソフトでも自動です。
気をつけたいのは催促で、マネーフォワード クラウド請求書の未入金のお知らせは「社内の人に届くメール」で、取引先に送る催促メールではありません。取引先への催促まで自動にするなら、催促の機能があるソフトを使うか、ソフトとAIをつないで仕組みを作る必要があります。セブンコードは後者です。
公式の生成AI連携がないソフトでも困りません。未入金の一覧をCSVで書き出せば、Lv2の生成AIで催促メールの下書きや請求漏れのチェックができます。
ハマノーンどのソフトも自動だらけか。すげ〜!! じゃあ催促も勝手にやってくれるな!
すずきソフトによります。「社長、未入金がありますよ」と社内に教えてくれるだけのものもあります。
ハマノーン取引先じゃなくて、ワシに催促してくるのか!
すずきはい。そこから先は、仕組みを作るか人が送るかです。
請求書×AIの自動化は5ステップ
請求書×AIの自動化でやることは5つ。①取引先と条件をそろえる ②毎月の請求を自動作成にする ③送付をまとめる ④入金を照合する ⑤未入金に催促を送る。どのソフトでも流れは同じです。
ハマノーンなら、今日中に全部設定しといてくれ。
すずき1日では終わりません。でも手順は5つだけなので、順番にいきます。
取引先ごとの締め日、支払期日、単価、送り先のメールアドレス、振込名義。ここがExcelと頭の中とメールに散らばっていると、AIは何も自動にできません。まず請求書ソフトの取引先に全部登録します。
請求の自動化は、この「条件の表」が9割です。ここがズレていると、正しそうな顔をした間違った請求書が毎月自動で出ていきます。
ハマノーン締め日なんて、だいたい月末でいいだろう。
すずき取引先ごとに「20日締め」「末締め翌々月払い」とバラバラです。だいたいで登録すると、入金の照合で全部ズレます。
顧問料、月額のサービス料、保守料など、毎月同じ金額の請求は、ソフトの「毎月自動作成」「自動作成予約」に入れます。金額が毎月変わるものは、稼働表や納品の一覧をCSVで取り込んで、まとめて作成します。
メールで送れる相手はメールで一括送付。紙が必要な相手だけ、郵送代行を使います。送付の日を決めて予約できるソフトなら、締め日の翌日に自動で出ていく形にします。
口座をソフトにつないで、入金と請求書を突き合わせます(消し込み)。名義と金額が一致すれば自動で「入金済み」になります。自動で合わなかったものだけを、人が見ます。
- 一部だけの入金
- 担当者の個人名や、親会社の名前での振込
- 振込手数料が引かれて少ない入金
- 2か月分まとめての入金
期日を過ぎた請求書には催促メールを送ります。いきなり強い文面にせず、段階を決めておきます。
- 期日の翌営業日:「行き違いでしたらご容赦ください」のお知らせ
- 1週間後:支払予定日を教えてほしい、というお願い
- 2週間後:人が電話に切り替える(ここから先はAIに送らせない)
何日後に何を送るか、どこで人に切り替えるかを決めるのは人の仕事です。決めた後の送信は、AIとソフトに任せられます。
ハマノーン2週間払わないやつには、AIで毎日メールを送りつければいい!
すずきそれは催促じゃなくて嫌がらせです。2週間を過ぎたら、人が電話で事情を聞きます。
ハマノーン……ワシが言われたら、確かに腹が立つな。
ソフトごとの設定ポイント
- マネーフォワード クラウド請求書:取引先と品目を登録し、毎月の請求は自動作成に。CSVで一括作成もできます。クラウド会計とつなぐと、請求書の作成時に売掛金の仕訳ができ、消込に合わせてステータスが変わります。未入金のお知らせは社内向けなので、取引先への催促はクラウド債権管理か、AIとの連携で作ります
- freee請求書:口座をつなぐと入金消込が自動になります。生成AIから操作するなら、freee公式のfreee-mcpが請求書のAPIに対応しています
- Misoca:毎月同じ請求は「自動作成予約」。有償プランならMisoca MCPで、Claudeから「添付のCSVから請求書を作って」「未入金の請求書を一覧で見せて」と頼めます。メールの送信はMCPの対象外なので、送付はMisocaの画面から行います(2026年9月時点)
- 楽楽明細:基幹システムからまとめて出したPDFを、AI-PDF加工オプション(月額5,000円・税抜、別途楽楽明細の契約が必要)で取引先ごとに分けて発行できます
- バクラク請求書発行:PDF・CSVから取引先ごとに一括作成し、メール・郵送・Webで送付。入金はAIが照合して消込します
- 請求管理ロボ:自動催促メールで、期日の何日前・何日後に送るかと、件名・本文を設定できます
画面やメニューの名前、提供範囲は変わることがあります。各社の公式ヘルプもあわせて確認してください(2026年9月時点)。
Lv2:ChatGPTやClaudeは催促メールの書き手
ChatGPTやClaudeなどの生成AIは、請求書まわりでは、催促メールの文面づくり、請求データの整形、請求漏れや金額のチェックに使えます。ただし「誰に、どこまで強く言うか」は人が決めます。
ハマノーンChatGPTに「未入金のやつ全員に催促しといて」と頼めば終わりじゃないのか?
すずき文面を作るのと、決めた相手に送るのは任せられます。でも「この会社は来週払うって電話で言ってた」はAIは知りません。
ハマノーン電話の内容くらい、覚えておいてくれ。
すずき誰かが書いておかないと、AIは覚えようがないです。
ChatGPT・Claude・Gemini・Microsoft Copilot などの生成AIは、請求書ソフトの「外側」で請求を手伝います。ソフトの中の自動化が「作る・送る・照合する係」なら、生成AIは「書く係」と「チェック係」です。
請求書まわりで生成AIが使える5つの場面
- 催促メールの文面:1回目・2回目・3回目で、丁寧さを変えた文面を作る
- 請求データの整形:稼働表や納品の一覧を、請求書ソフトに取り込める形に直す
- 請求漏れのチェック:契約の一覧と今月の請求書の一覧を突き合わせて、出していない相手を探す
- 金額のチェック:先月と比べて大きく変わった請求書を洗い出す
- 未入金の整理:未入金の一覧を、期日からの日数と金額で並べ替えて、優先順位をつける
そのまま使えるプロンプト例
あなたは中小企業の経理担当です。支払期日を過ぎた取引先に送る催促メールを3通作ってください。
1通目:期日の翌営業日。行き違いの可能性に配慮した、やわらかいお知らせ
2通目:1週間後。お支払い予定日を教えてほしいというお願い
3通目:2週間後。お電話でご相談したいという連絡
相手を責める表現、法的な措置をほのめかす表現は使わないでください。
【差し込む項目】取引先名/請求書番号/請求金額/支払期日/振込先
次の「契約中の取引先一覧」と「今月発行した請求書一覧」を突き合わせて、
①契約中なのに今月の請求書がない取引先
②契約の金額と請求金額が違う取引先
を理由つきで表にしてください。断定せず「確認すべき点」として書いてください。
【契約中の取引先一覧】(CSVを貼り付け。取引先名は記号に置き換え済み)
【今月発行した請求書一覧】(CSVを貼り付け)
次の未入金の一覧を、期日を過ぎた日数が長い順、同じ日数なら金額が大きい順に並べ、
「メールで催促」「電話に切り替え」「社長に報告」の3つに分ける案を出してください。
分け方の基準は、期日から14日を過ぎたら電話、30日を過ぎたら社長に報告、としてください。
ハマノーン「法的な措置をほのめかさない」って、わざわざ書くのか。
すずき書かないと、AIが気を利かせて強い言葉を入れてくることがあります。
ハマノーンAIまでワシに似て、口が悪くなるのか。
すずきなので、入れてほしくない言葉は先に止めておきます。
やってはいけない使い方
- 取引先の担当者名・口座番号をそのまま貼らない。記号や「A社」に置き換える
- AIが作った催促メールを、確認せずに全員に送らない。入金済みの相手に催促が届くと、信用をなくします
- 社内のルールを先に決める。どのAIを、誰が、どのデータで使っていいか。法人向けのプランや設定なら、入力したデータはAIの学習に使われません(ChatGPTはBusiness・Enterprise、ClaudeはTeam・Enterprise、GeminiはGoogle Workspace版、Microsoft Copilotは職場のアカウント。2026年9月時点の各社公式の説明)。無料版や個人向けのプランは、設定しだいで学習に使われることがあります
Lv3:AIを入れたのに入金が合わない5つの理由
請求書ソフトとAIがそろっても、「回す人」がいなければ入金は合いません。止まる理由は、だいたいこの5つです。
ハマノーンソフトも入れた、AIも入れた。これで請求はほったらかしでいいな!
すずき社長、先月の入金が3件、どの請求書のものか分かりません。
ハマノーン……なんでそうなるんだ。
すずき原因はだいたい次の5つです。
① 取引先の条件がバラバラのまま
締め日、支払期日、単価、振込名義。これを誰も整理しないまま自動化すると、自動で作られた請求書が自動で間違えます。ルールを決めないまま自動にすると、間違いが速く大量に出るだけです。
② 請求のもとデータが集まらない
毎月金額が変わる請求は、稼働表や納品の一覧がそろって初めて作れます。現場が出してくれなければ、AIは請求書を作れません。「出してください」と言う人がいないと、請求が翌月にずれ込みます。
ハマノーン稼働表なら、現場のやつの頭の中に全部あるぞ。
すずき頭の中にあるうちは、請求書になりません。締め日までに出してもらってください。
③ 自動で合わない入金が溜まる
一部だけの入金、個人名での振込、手数料が引かれた入金。
自動の照合で合わなかったものを誰も片づけないと、「未入金」なのか「入金済み」なのか分からない請求書が毎月積み上がります。
そうなると、払ってくれた取引先に催促メールが届く、という最悪の事故が起きます。
すずき社長、「照合できない入金」がまた増えてます。
ハマノーン……見なかったことにした。
④ 催促をどこで止めるか誰も決めていない
AIは決めた通りに催促を送り続けます。「来週払うと電話があった」「担当者が入院している」といった事情を、誰かが止めないと、失礼なメールが自動で飛び続けます。
⑤ 担当者が辞めると、ルールごと消える
どの取引先がどの条件で、どの入金をどう照合しているか、知っているのが1人だけ。
その人が辞めた瞬間に止まります。冒頭の「担当者が辞めた日」はまさにこれです。
ハマノーンつまり、ソフトとAIがあっても、回す人がいないと入金が合わないってことか。
すずきそうです。Lv1とLv2はお金で買えますが、Lv3は人が要ります。
ハマノーンなら、請求の担当を1人雇うか。
すずき採用には時間がかかりますし、社会保険料も払います。辞めたらまたゼロからです。
ハマノーン……じゃあ、外に任せるしかないか。
すずきはい。その「回す人」を1時間単位で貸しているのが社畜るです。請求まわりも投げてください。
Lv1(請求書ソフト)とLv2(生成AI)はお金で買えます。Lv3(回す人)だけは、人がいないと始まりません。
【実例】セブンコードは請求書の発行と催促メールをAIに任せた
セブンコードは、マネーフォワードとAIを連携して、請求書の発行と未入金の催促メールの送信を自動化しています。AIの結果は公認会計士・税理士のいる経理チームが確認し、例外を処理しています。
ハマノーンで、ワシらの会社の請求書はどうなってるんだ?
すずき発行も、未入金の催促メールも、AIが送っています。人は確認と例外だけです。
ハマノーン催促までAIなのか! ワシが気まずいメールを書かなくていいのか。
すずきはい。社長の気まずさごと、AIが引き受けてます。
セブンコードの請求まわりは、この記事のLv1〜Lv3で言うとこうなっています。
- Lv1(ソフト):マネーフォワード。請求書と入金の情報はここに集めています
- Lv2(AI):マネーフォワードと連携したAIが、請求書を発行し、入金がない取引先へ催促メールを送ります
- Lv3(人):AIの結果は、公認会計士と税理士がいる経理チームが確認し、例外を処理します
請求書まわりを含む経理全体の作業は、月160〜200時間から70時間以下になりました。経理まわりの外注費も、月50万円ほどから20万円以下です。ただし、これは仕訳・財務3表の作成・部署月報への転記なども含めた経理全体の数字で、請求書だけの削減時間ではありません。経理全体の話は経理AIの記事に書いています。
ハマノーン160時間が70時間! 浮いた時間で屋上に露天風呂を掘れるな!
すずき経理全体の数字です。請求書だけで掘れる露天風呂はありません。
ただし、最初からうまくいったわけではありません。これは請求書ではなく経理全体の自動化の話です。
最初は、自社のC/S(キャッシュフロー計算書)のルールを確認しないまま自動化しました。
初月は数字が合ったのに、2か月目からまったく合わなくなりました。原因は設計不足です。
最初に仕組みを作った担当者はすでに辞めていて、なぜそのルールなのかを誰も説明できませんでした。
そこでルールを一から設計し直し、AIが扱いやすい形に組み直して作り直しています。
ハマノーン2か月目から合わないって、一番こわいやつじゃないか!
すずきはい。しかも作った人が辞めていて、誰も中身を説明できませんでした。
ハマノーンぐはぁ!! ……それ、請求書でも起きるのか?
すずき起きます。締め日や支払期日を決めないまま自動にすると、同じことになります。
請求書に当てはめると、教訓は1つです。自動にする前に、取引先ごとの条件(締め日・支払期日・単価・振込名義)と、催促を何日後に何回送るかのルールを先に決める。AIが扱いやすい形にルールを書いてから自動化すれば、2か月目にズレる事故は先にふさげます。これを決めて、書いて、守らせるのがLv3の仕事です。
このLv3は、経理チームごと御社にご提案できます。
請求書まわりの人件費はいくら減る?何人分の仕事が浮く?
請求書まわりのAI化で浮く仕事は、請求書の枚数と、今1枚にかけている時間で決まります。セブンコードの場合、請求書まわりを含む経理全体で0.6〜0.8人分の仕事が浮きました。ただし浮いた人をすぐに解雇はできないので、採用を減らす・別の仕事に回す形で人件費を下げます。
ハマノーン前置きはいい。で、請求書のAIで何人クビにできるんだ?
すずきその前に、今の請求にいくらかかっているかを計算します。
いまの請求書まわりの人件費を出す
請求書まわりの人件費は、担当者の時給 × かかっている時間 で出します。担当者の時給には、給料だけでなく会社が払う社会保険料なども乗ります。
請求書まわりの人件費(月)= 月給 × 会社負担の上乗せ分 ÷ 月の労働時間 × 請求まわりの時間
会社負担の社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険など)は、給料の約16%です(東京・一般の事業で、40歳未満なら約15.7%、介護保険がかかる40〜64歳なら約16.5%。2026年度の協会けんぽの料率などから計算。業種・地域・年齢で変わります)。
計算の例(仮の数字です。セブンコードの実績ではありません):月給25万円の担当者が、請求書の作成・送付・入金の確認・催促に月20時間かけている会社
25万円 × 1.16 ÷ 160時間 ≒ 時給1,800円 → 20時間で月3.6万円ほど
社長や役員が自分でやっているなら、その人の時給で計算してみてください。たいてい、会社で一番高い請求担当になっています。
ハマノーンワシの時給で計算したら、請求書が一番高い仕事になってるじゃないか。
すずき社長が夜に請求書を作るのが、会社で一番高い請求書ということです。
AIで何時間浮くかを出す
業務ごとに「今の時間」と「AI化した後に人に残る作業」を並べます。下はセブンコードの実際の変化です。請求書だけの時間は出していないので、自社の数字は実際にかかっている時間で入れてください。
| 作業 | AI化する前 | AI化した後 |
|---|---|---|
| 請求書の発行 | 手作業 | AIが発行(人は確認と例外) |
| 未入金の催促メール | 手作業 | AIが送信(人は確認と例外) |
| 確認・例外処理 | ― | 公認会計士・税理士のいる経理チーム |
| 経理全体の作業時間(月・請求書まわりを含む) | 160〜200時間 | 70時間以下 |
何人分の仕事が浮くか(=何人クビにできる、とハマノーンは言う)
浮く人数 = 浮いた時間 ÷ 1人の月の労働時間(例:160時間)
セブンコードの場合(請求書まわりを含む経理全体の作業が、月160〜200時間から70時間以下に減った)
(160〜200時間 − 70時間)÷ 160時間 ≒ 0.6〜0.8人分
請求書だけなら、この一部です。上の計算の例(月20時間)なら、全部AIに移っても0.125人分です。
ハマノーン0.8人分浮くなら、請求の担当を1人クビだな!
すずき0.8人は切れませんし、それは経理全体の数字です。
ハマノーンなら、請求書の分だけ給料を減らす。
すずきそれも会社の都合だけではできません。次で説明します。
【注意】AIを入れたから、という理由でクビにはできない
ここは真面目に書きます。日本では、会社が社員を自由に解雇することはできません。労働契約法16条で「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない解雇は無効」と定められています。人員削減のための解雇(整理解雇)は、人員削減の必要性・解雇を避ける努力・人選の合理性・手続きの妥当性の4つを総合して判断されます(厚生労働省委託の相談センターの説明)。
「AIが請求書を出すので明日から来なくていい」は、まず通りません。
浮いた人件費の使い道
- 辞めた人の補充をしない:請求の担当が抜けても、次の人を採用しない
- 売上につながる仕事に回す:請求で浮いた時間を、営業や顧客対応に使う
- 残業を減らす:月末の「請求書の夜なべ」がそのまま消える
ハマノーンなら、浮いた時間でハマノーンの看板のデザインを考えるぞ!
すずきその前に、売上につながる仕事でお願いします。看板代を払うのも請求書の入金です。
Lv3は誰に回させる?採用・社内・外注の月額を比べてみた
請求書まわりのLv3を回す選択肢は4つ。①請求の担当を採用 ②今の社員+ソフト+AI ③人の経理代行 ④人×AIの業務代行。請求書まわりだけで1人を雇うほどの量になる会社は少ないので、AIで減らした後の時間だけを外に出すのがいちばん無駄がありません。
ハマノーン結局、誰に請求を任せるのが一番安いんだ?
すずき4つの方法を並べて比べます。
| ①担当を採用 | ②今の社員+ソフト+AI | ③人の経理代行 | ④人×AIの業務代行 | |
|---|---|---|---|---|
| 月額の目安 | 給与+社会保険料(約16%)+採用費 | ソフトの月額(プラン・件数で変わる)+担当者の時間 | 事業者ごとに料金の決まり方が違う(件数・時間・月額固定) | 人の作業1時間3,000円(社畜る) |
| 人件費との差 | ― | 担当者の時間ぶん | 任せる範囲しだい | 作業した時間ぶんだけ(社会保険料なし) |
| 始めるまで | 採用に数か月 | すぐ(条件の整理と定着に時間がかかる) | 引き継ぎの期間が必要(事業者による) | 最短3日 |
| 社内の手間 | 教育・管理 | 大きい | 小さい | 小さい |
| 辞めるリスク | あり | あり | なし | なし(担当が変わらない) |
| 向いている会社 | 請求の件数が多く、社内に置きたい | 担当がいて、覚える時間もある | 作業を丸ごと外に出したい | 担当がいない、社長が兼務、AI化も一緒に進めたい |
月20時間の請求まわりを外に出すといくら?
上の計算の例(仮の数字)で、人の作業だけで外に出すと、
20時間 × 3,000円 = 月6万円
AIで発行と催促を自動にすれば、人が動く時間は確認と例外の処理だけになります。請求のために1人を雇う(月給25万円なら社会保険料込みで月29万円ほど)必要はありません。AIの仕組みづくりと運用の料金は、料金ページで確認できます。
担当者がいて手が空いているなら、②の「今の社員+ソフト+AI」で十分です。外に出すのが得になるのは、社長や役員が自分で請求書を作っている会社(時給が一番高い請求担当になっている会社)と、担当が辞めて誰もいない会社です。
ハマノーン月6万円でも、担当を1人雇うよりずっと安いな。
すずきしかも、社長が夜に請求書を作らなくて済みます。催促の気まずさも、外に出せます。
向いていない会社もあります
- 請求書が月に数枚で、社長が5分で出し終わる → 請求書ソフトの自動作成だけで十分です
- 取引先がすべて現金払い・カード払いで、請求書を出さない → そもそも請求まわりの仕事がほとんどありません
ハマノーンで、どんな会社なら向いてるんだ?
すずき月末に社長が請求書を作って、催促を後回しにしている会社なら、ど真ん中です。請求まわりごと、ウチに投げてください。
ハマノーンワシの会社のことじゃないか!
すずきだから言ってるんです。
インボイスと電帳法は大丈夫?請求書の線引き
請求書をAIで自動発行するなら、インボイス(適格請求書)の記載事項がそろっているか、送った請求書の控えを保存しているかは必ず確認します。税金の判断は税理士、揉めている取引先との交渉や法的な回収は弁護士の仕事です。
ハマノーンAIが出した請求書なら、書き方はAIの責任だろう?
すずき違います。出したのは御社なので、中身の責任も御社です。
ハマノーンAIのくせに責任は取らんのか!
すずき取りません。なので、最初にテンプレートを正しく作っておきます。
インボイスの記載事項がテンプレートに入っているか
適格請求書発行事業者は、取引の相手方(課税事業者)に求められたら適格請求書を交付する義務と、交付した適格請求書の写しを保存する義務があります(国税庁 No.6498 適格請求書等保存方式)。適格請求書に書くことは、次の6つです(国税庁 No.6625 適格請求書等の記載事項)。
- 書類を作った事業者の名称と登録番号
- 取引年月日
- 取引内容(軽減税率の対象品目であればその旨)
- 税率ごとに分けて合計した対価の額と適用税率
- 税率ごとに分けた消費税額等
- 請求書を受け取る事業者の名称
請求書ソフトのテンプレートに、この6つが入っているかを最初に1回確認します。AIに自動で発行させるのは、そのあとです。
メールで送った請求書は、送った側も保存する
請求書をPDFなどでメール送付した場合、そのデータは電子帳簿保存法の「電子取引」にあたります。国税庁の資料では、受け取った場合だけでなく、送った場合も保存が必要とされ、2024年1月からは要件に従ってデータのまま保存する必要があります。改ざんを防ぐ措置をとり、「日付・金額・取引先」で探せる形で残します(国税庁 電子取引データの保存のリーフレット)。請求書ソフトの中に控えが残る形にしておくと、AIで自動発行しても控えが散らばりません。
税理士・弁護士にしか頼めない仕事
税務申告(税務代理)、税務書類の作成、税務相談は、税理士法で税理士(税理士法人)にしかできない仕事です(国税庁「税理士業務とは」)。請求書の作成・送付、入金の照合、支払期日のお知らせは、この独占業務には含まれないので、外に出せます。セブンコードの経理チームには税理士がいるので、税務までまとめて任せることもできます。
また、弁護士でない者が報酬を得る目的で、法律事件について代理や和解などの法律事務を扱うことは、弁護士法72条で禁止されています(弁護士法)。支払いを拒まれている、金額で揉めているといった取引先との交渉や、裁判などの法的な回収は弁護士に相談してください。代行で扱うのは、御社の名前で出す請求書の発行と、期日を過ぎたことのお知らせまでです。
社内に残すべき仕事
- 取引先ごとの単価・支払条件を決めること
- 催促を電話に切り替える、取引を止めるといった判断
- 揉めている取引先への対応(必要なら弁護士に相談)
ハマノーン揉めてる相手との話くらい、代わりにやっておいてくれ。
すずきそこは社長の仕事で、こじれたら弁護士です。ウチがやるのは、揉める前に気づけるように入金を見張るところまでです。
請求まわりの代行を選ぶときの確認ポイント
- 今の請求書ソフトのまま頼めるか
- AIが送る催促メールを、人が確認しているか
- 取引先ごとの条件の整理から頼めるか
- 料金は「時間」「件数」「月額固定」のどれか
- インボイスの記載事項と、電子取引の保存に合わせて運用できるか
- 担当者が変わらないか
- お金の情報をどう守るか(権限の分け方、機密情報の扱い)
よくある質問
できません。請求書の作成・送付・入金の照合・催促メールの送信は自動化できますが、取引先ごとの条件を決めること、一部だけの入金や名義違いの処理、催促をどこで止めるかの判断は人が必要です。セブンコードも、AIの結果は経理チームが確認しています。
請求データの整形や催促メールの文面づくりはできます。MisocaやfreeeはClaudeなどの生成AIから請求書を操作する公式の仕組み(MCP)を出しているので、対応するソフトならAIから請求書の作成もできます(2026年9月時点)。ただし出した請求書の中身の責任は自社にあるので、テンプレートと金額は人が確認してください。
Misocaは「Misoca MCP」、freeeは「freee-mcp」で、生成AIから請求書を操作できます。マネーフォワードの公式MCPサーバーはクラウド会計向けで、クラウド請求書は対象として確認できませんでした(2026年9月時点)。マネーフォワード クラウド請求書には、PDFの請求書をAIが読み取ってデータにする機能があります。
段階と止めどころを人が決めておけば大丈夫です。期日の翌営業日にやわらかいお知らせ、1週間後に支払予定日のお願い、2週間を過ぎたら人が電話に切り替える、のように決めて、その範囲だけAIに送らせます。入金済みの相手に催促が届かないよう、入金の照合は必ず先に済ませてください。
乗り換えは必要ありません。どの請求書ソフトでも、取引先の条件をそろえて、毎月の自動作成と入金の照合から始められます。公式の生成AI連携がないソフトでも、一覧をCSVで書き出せば生成AIでチェックや文面づくりができます。
必要です。適格請求書発行事業者なら、登録番号など6つの記載事項を入れ、交付した請求書の写しを保存します。メールで送った請求書のデータは電子取引にあたり、送った側も「日付・金額・取引先」で探せる形で保存する必要があります。
できます。請求書の発行、入金の確認、催促メールの見張りなど、税理士の独占業務以外はまとめてお引き受けします。税務は経理チームの税理士が担当できます。人が動く作業は1時間3,000円で、契約時間の中なら業務の入れ替えも自由です。
まとめ
請求書AIとは、請求書の作成・送付、入金の照合、未入金の取引先への催促メールなど、請求まわりの定型作業をAIで自動化することです。中小企業の請求まわりは、①請求書ソフトの自動化機能、②生成AIによる文面づくりとチェック、③取引先ごとの条件を決めて例外と催促の判断をする人、の3つをそろえて初めて回ります。AIで浮いた時間は、解雇ではなく、採用を減らす・別の仕事に回す・残業を減らすことで人件費の削減につなげます。
Lv1の請求書ソフトと、Lv2の生成AIはお金で買えます。Lv3の「回す人」だけは、人がいないと始まりません。セブンコードの「AI×人の業務代行」は、このLv3を経理チームごと引き受けるサービスです。
ハマノーンつまり、催促係はクビにできないけど、催促係を雇わずに済むってことだな。
すずきはい。そしてLv3は外に任せられます。
ハマノーンよし、請求まわりは社畜るに投げるか!
すずき投げてください。ぼくはもう、社長の分の催促メールは書きません。
ハマノーンでは、今日はこの辺で、GOOD BLACK😈






