入社の書類、いまだに紙で集めて社長の机に積んでませんか!?労務は「やらなくても今日は困らない」顔をしています。でも健康保険・厚生年金の資格取得届は、入社から5日以内に出す決まりです。担当が辞めた日には、誰の手続きがどこまで進んでいたのか、社内の誰にも分からなくなります。
しかも少人数の会社ほど、労務は社長か経理の兼務。打刻漏れの催促も、入社書類の回収も、年に一度の届出も、全部「気づいた人」頼みです。そんな会社に向けて、人×AIの業務代行を手がけるセブンコードが、社労士にしか頼めない仕事との線引きまで含めて、労務AIの活用方法を紹介します!
- 労務担当が辞めて、入退社の手続きを社長が回している経営者
- 打刻漏れと申請漏れの催促に、毎月追われている総務・労務担当
- 労務の人件費を1円でも減らしたいが、社労士に怒られたくない経営者
- 労務の人件費が月いくらかかっているか、自分で計算できる
- 労務の仕事のうち、何人分がAIに移るかの出し方がわかる
- SmartHR・freee人事労務などの労務ソフトと勤怠システムで、AIに任せる作業がわかる
- 社労士にしか頼めない仕事と、外に出せる仕事の線がわかる
目次
労務はどこまでAIに投げられる?
労務でAIに投げられるのは「集める・写す・数える・知らせる」の4つ。届出の判断、例外の対応、社労士にしか頼めない手続きは、人に残ります。
ハマノーンはひふへほ〜ん。で、労務のどこまでをAIがやってくれるんだ?
すずき全部ではありません。労務は「AIでいける作業」と「人が要る作業」と「社労士さんにしか頼めない作業」の3つに分かれます。
ハマノーン3つもあるのか。経理より面倒じゃないか。
すずき表にまとめました。
| Lv | 中身 | 労務だと |
|---|---|---|
| Lv1 | 労務ソフト・勤怠システムの自動化 | 入社書類のWeb回収、帳票の自動作成、電子申請、打刻の集計とアラート |
| Lv2 | 生成AIで判断と確認を助ける | 就業規則のQ&A、手続きのチェックリスト、勤怠データの異常の洗い出し |
| Lv3 | 回す人 | 書類の回収と督促、期限の管理、打刻漏れのフォロー、社労士とのやりとり |
労務の仕事を1年分並べて、どのLvでやるかを整理するとこうなります。
| 業務 | AI任せ度 | どのLvでやるか | 人に残ること |
|---|---|---|---|
| 入社時の従業員情報の回収 | Lv1 | 出してこない人への督促 | |
| 打刻の集計・残業時間の集計 | Lv1 | 打刻漏れ・修正の確認 | |
| 打刻漏れ・申請漏れの検知 | Lv1 | 本人への連絡、理由の確認 | |
| 社員からの「有給あと何日?」などの質問 | Lv1+Lv2 | 就業規則にない質問への回答 | |
| 入退社の手続きのチェックリスト化 | Lv2 | 例外(扶養・休職明け・再雇用など)の判断 | |
| 年間の届出・期限の管理 | Lv1+Lv3 | 期限を守らせる人 | |
| 社会保険・雇用保険の届出の作成と提出 | Lv1(自社で出すとき) | 自社でやるか、社労士に頼むか。代行は社労士だけ | |
| 就業規則の作成・変更、労使トラブル | ― | 社労士・弁護士の仕事 |
AIが得意なのは「集める・写す・数える・知らせる」
入社した人の住所や口座を集める。集めた情報を届出の帳票に写す。打刻を数えて残業時間を出す。打刻を忘れた人に知らせる。労務の時間の大半は、こういう繰り返しです。ここは労務ソフトとAIが一番強いところです。
ハマノーン数えるのも知らせるのもAIがやるなら、もう労務担当はいらんな!
すずき知らせても、出してこない人がいます。そこからが人の仕事です。
人が要るのは「判断・例外・期限」
次のような場面は、ソフトとAIだけでは片づきません。
- 入社した人が扶養に入れたい家族の書類を出してこない
- 打刻が丸1日抜けていて、本当に働いていたのか分からない
- 休職から戻る人、定年後に再雇用する人など、いつもと違う手続きがある
- 「この人、社会保険に入る条件を満たしてる?」と迷う
ハマノーンその「迷う」ところも、AIに聞けば決めてくれるんじゃないのか?
すずきAIは考え方は出してくれますが、決めるのは会社です。迷ったら社労士さんか年金事務所に確認です。
セルフチェック:あなたの会社はどのLvまで必要?
当てはまるものを数えてください。
- 入社書類を紙かメールでバラバラに集めている
- 労務を社長か、経理など別の仕事と兼務の人がやっている
- 労務の手続きの流れを知っているのが1人だけ
- 毎月、打刻漏れの催促に時間を取られている
- 勤怠をExcelや紙のタイムカードで集計している
- 有給休暇の残り日数を聞かれても、すぐに答えられない
- 社会保険・雇用保険の届出の期限を、カレンダーで管理していない
- 年に一度の届出(算定基礎届など)を、毎年あわてて思い出す
- 社労士とのやりとりが、電話と郵送で止まりがち
- AIを使ってみたいが、設定する時間がない
- 0〜2個:Lv1(労務ソフト・勤怠システムの自動化)だけで十分楽になります
- 3〜5個:Lv2(生成AI)まで入れると、問い合わせ対応と確認がかなり減ります
- 6個以上:足りないのはツールではなく「回す人」です
ハマノーンうち、9個当てはまったぞ。残りの1個は「AIを使ってみたい」だ。もう毎日使っとる!
すずきそれはツールより「回す人」が足りていない状態です。
ハマノーンじゃあ、どうすればいいんだ?
すずき社労士さんにしか頼めない手続き以外のLv3を、外に任せる手があります。
Lv1:その労務ソフト、AIとつながってますか?
労務ソフトも勤怠システムも、乗り換えなくて大丈夫。今のソフトの自動化機能でLv1はつくれます。主な労務ソフト・勤怠システムのうち、生成AIと公式につながる仕組みを出しているのは、2026年10月時点でfreee人事労務です。
ハマノーンAIを使うなら、労務ソフトを乗り換えないといけないのか?
すずきいえ、今のソフトのままで大丈夫です。ほとんどのソフトに、もう自動化の機能が入っています。
ハマノーン乗り換えないなら、従業員にまた説明会を開かなくて済むな!
下の表は、各社が公式に出しているAIの機能・連携をまとめたものです(2026年10月2日に各社の公式サイトで確認)。
| ツール | ツール内のAI機能・自動化(公式) | 生成AIとの公式連携 | 公式の根拠 |
|---|---|---|---|
| SmartHR | AIアシスタント(就業規則やマニュアルをもとに、従業員の人事・労務の問い合わせにAIが回答。有料オプション)。届出書類の電子申請 | AIアシスタント、電子申請の送信先 | |
| freee人事労務 | freee AIアシスタント(入社登録AI:従業員登録・給与設定・入社書類の送付/勤怠AI:チャットで有給申請や打刻)、AIシフト管理、勤怠モニター | AIアシスタント、機能一覧、freee-mcp | |
| ジョブカン労務HR | 帳票の自動作成、手続き案内、ワンクリック電子申請(AIの記載は確認できず) | ジョブカン労務HR | |
| マネーフォワード クラウド勤怠・クラウド人事管理 | 自動アラート、Webでの従業員情報の収集(ソフト単体のAI機能の記載は確認できず)。入退社手続や勤怠管理などをAIが進める「マネーフォワード AI Cowork」を提供予定と発表 | AI Cowork、MCP | |
| KING OF TIME | 顔認証(iPad)などの生体認証での打刻、勤怠の自動集計 | KING OF TIME | |
| 総務人事奉行クラウド・奉行Edge 勤怠管理クラウド | 名簿・リストのAI自動抽出、申請AIアシスタント(就業規則に合わせて申請漏れを抜き出し、申請書をAIが作る) | 総務人事奉行、申請AIアシスタント |
○=公式で提供/×=公式の提供を確認できなかったもの。MCPは、ChatGPTやClaudeなどの生成AIから外部のサービスを操作するための仕組みです。マネーフォワード AI Cowork は、2026年10月2日時点で公式ページの表示が「近日提供開始予定」でした。
ハマノーン生成AIとつながってるのは、freeeだけなのか。
すずき公式に出しているのは、今のところそうです。ただ、つながってなくても困りません。
公式の生成AI連携がないソフトでも、勤怠や従業員の一覧をCSVで書き出せば、Lv2の生成AIでチェックや集計ができます。ただし、書き出すデータは氏名を社員番号に置き換えるなど、個人が分からない形にしてから使います(理由はLv2の章で書きます)。
労務ソフト×AIの自動化は5ステップ
労務ソフト×AIの自動化でやることは5つだけ。①従業員の情報を1か所に集める ②入退社の手続きを型にする ③勤怠は客観的な記録で取る ④例外だけ人が見る ⑤年間の期限をカレンダーにする。
ハマノーンなら、明日の朝までに全部設定しといてくれ。
すずき明日の朝は無理です。でも手順は5つなので、順番に説明します。
住所、口座、マイナンバー、扶養家族、雇用契約。紙・メール・Excelに散らばった情報を、労務ソフトに1つにまとめます。入社する人には、スマホやPCから本人に入力してもらいます。会社が手で写す情報をゼロに近づけるのが最初のゴールです。
厚生労働省のガイドラインでは、始業・終業の時刻は、使用者が自分で確認するか、タイムカード・ICカード・パソコンの使用時間などの客観的な記録で確認するのが原則です。自己申告にする場合は、実態と合っているかの確認などの措置が要ります(労働時間の適正な把握のためのガイドライン)。勤怠システムの打刻(ICカード・スマホ・顔認証など)にそろえると、集計も自動になります。
ハマノーン勤怠管理のAIって、つまり何をしてくれるんだ?
すずき打刻を数えて、打刻漏れや残業の多い人を見つけて知らせてくれます。ただ、知らせた後に本人をつかまえるのは人です。
打刻漏れ、申請漏れ、残業が多い人。勤怠システムのアラートで拾って、週に1回まとめて本人に確認します。月末にまとめてやると、本人が「その日何してたか」を忘れています。
ソフトごとの設定ポイント
- SmartHR:入社手続きで従業員に情報を入力してもらい、その情報から届出の書類を作って電子申請できます。AIアシスタント(有料オプション)に就業規則やマニュアルを入れておくと、従業員からの質問にAIが答えます
- freee人事労務:freee AIアシスタントの入社登録AIで、従業員登録から入社書類の送付までを進められます。勤怠は勤怠モニターで打刻漏れなどを見つけ、AIシフト管理でシフトを作れます。Claude などから操作したいときは freee-mcp を使います
- ジョブカン労務HR:保存した従業員情報から手続きの帳票を自動で作り、電子申請できます。手続き案内の機能で、やることの抜けを防ぎます
- マネーフォワード クラウド勤怠・人事管理:勤怠の自動アラートを設定し、従業員情報はWebで集めます
- KING OF TIME:打刻手段(ICカード・生体認証など)を決め、勤怠の自動集計を使います
- 奉行クラウド:奉行Edge 勤怠管理クラウドの申請AIアシスタントで、就業規則に合わせて申請漏れを抜き出します
画面やメニューの名前は変わることがあります。各社の公式ヘルプもあわせて確認してください(2026年10月時点)。
ハマノーン自社の届出を自社のソフトで電子申請するなら、誰にも文句は言われんな!
すずきはい。自社の手続きを自社でやるのは問題ありません。外の会社がお金をもらって代わりにやるのが、社労士さんにしかできない仕事です。
Lv2:ChatGPTやClaudeは労務の「調べ係」
ChatGPTやClaudeの労務での出番は、就業規則の調べもの、手続きのチェックリスト作り、勤怠データの確認、社員への案内文。つまり「調べ係」と「下書き係」です。届出の判断や法令の最終確認は、AIに任せられません。
ハマノーンChatGPTに「労務やっといて」と頼めば終わりじゃないのか?
すずき丸投げはできません。しかも労務は、社員の個人情報のかたまりです。入れていいものと、入れちゃいけないものがあります。
労務で生成AIが使える5つの場面
- 就業規則のQ&A作り:社員からよく来る質問(有給・休職・慶弔休暇など)と、就業規則の該当箇所をまとめる
- 手続きのチェックリスト作り:入社・退社・扶養追加などの「やること」と期限を一覧にする
- 勤怠データの確認:社員番号に置き換えた勤怠CSVから、打刻漏れや残業の多い日を洗い出す
- 社員への案内文:年末調整や書類提出のお願いなど、伝わる文面の下書き
- 法改正の要点整理:厚生労働省などの公式資料を貼って、自社に関係しそうな点を箇条書きにする(最終確認は社労士へ)
そのまま使えるプロンプト例
あなたは従業員30名の会社の労務担当です。
正社員が1名、来月1日に入社します。会社がやる手続きを、
「入社前/入社日/入社後」に分けて、期限つきのチェックリストにしてください。
期限は根拠となる公的機関の名前も書き、最後に「社労士に確認すべき点」を挙げてください。
次の勤怠データ(社員番号・日付・出勤時刻・退勤時刻・休憩)を見て、
①打刻が抜けている日 ②1日の労働時間が10時間を超える日 ③休憩が記録されていない日
を表にしてください。断定はせず「本人に確認すべき点」として書いてください。
(CSVを貼り付け。氏名は社員番号に置き換え済み)
次の就業規則の条文をもとに、社員から来そうな質問を10個作り、
それぞれ「答え」と「根拠の条文番号」を書いてください。
条文に書いていないことは「規則に記載なし。担当に確認」と書いてください。
(就業規則の該当部分を貼り付け)
ハマノーンこれなら、社員の「有給あと何日?」に毎回ワシが答えなくて済むな。
すずき有給の残り日数は労務ソフトで見られます。AIに任せるのは、就業規則の「調べもの」のほうです。
やってはいけない使い方
- マイナンバー、健康診断の結果、病歴は入れない。氏名・住所も社員番号などに置き換える。個人情報保護委員会も、生成AIに個人データを入れるときは利用目的の範囲内か確認するよう注意を呼びかけています(個人情報保護委員会)
- AIの答えで届出の要否や法令を決めない。社会保険に入る条件、36協定、解雇などは、社労士や労働基準監督署・年金事務所に確認する
- 社内のルールを先に決める。どのAIを、誰が、どのデータで使っていいか。法人向けのプランや設定なら、入力したデータはAIの学習に使われません(ChatGPTはBusiness・Enterprise、ClaudeはTeam・Enterprise、GeminiはGoogle Workspace版、Microsoft Copilotは職場のアカウント。各社公式の説明)。無料版や個人向けのプランは、設定しだいで学習に使われることがあります
ハマノーン社員の住所くらい、入れてもバレんだろ!
すずきバレるかどうかじゃなくて、入れちゃダメなんです。社員番号に置き換えてください。
Lv3:AIを入れても労務が回らない5つの理由
労務ソフトと勤怠システムとAIがそろっても、「回す人」がいなければ労務は止まります。止まる理由は、だいたいこの5つです。
ハマノーン労務ソフトも入れた、勤怠システムも入れた。これで労務はほったらかしでいいな!
すずき社長、入社した3人のうち2人が、まだ扶養の書類を出してません。打刻漏れも今月27件です。
ハマノーン……ぐはぁ!! なんでそうなるんだ。
すずき原因はだいたい次の5つです。
① 書類が集まらない
労務ソフトに「入力してください」と通知を飛ばしても、出さない人は出しません。扶養に入れる家族の書類、前の会社の源泉徴収票、年金の番号。催促する人がいないと、ソフトの中で「未提出」が並ぶだけです。
ハマノーン通知を10回送れば、さすがに出すだろう。
すずき10回無視する人は、11回目も無視します。最後は直接声をかけるしかないです。
② 期限が短いのに、誰も見ていない
健康保険・厚生年金の資格取得届は5日以内、雇用保険の資格喪失届は10日以内。労務の期限は短いものが多いのに、兼務の担当は本業が忙しい週に限って入退社が重なります。
③ 打刻漏れと申請漏れが溜まる
勤怠システムは「打刻がない」ことは教えてくれますが、本人に確認して直すのは人です。月末に「未承認 27件」を見て、そっと画面を閉じる。勤怠管理のAI化が止まる瞬間は、だいたいこれです。
すずき社長、今月もその画面を閉じてましたよね。
ハマノーン……見なかったことにした。
④ 法改正と料率の変更に、設定が追いつかない
保険料率は年度ごとに変わり、労働時間や休暇のルールも改正されます。ソフト側が対応しても、自社の設定(等級・手当・休暇の付与ルール)を直すのは会社です。誰も見ていないと、古い設定のまま動き続けます。
⑤ 担当者が辞めると、手続きの流れごと消える
「この人の扶養はどうなってたっけ」「退職者の書類はどこに出したっけ」。知っているのが1人だけだと、その人が辞めた瞬間に止まります。冒頭の「担当が辞めた」はまさにこれです。
ハマノーンつまり、ソフトとAIがあっても、回す人がいないと止まるってことか。
すずきそうです。Lv1とLv2はお金で買えますが、Lv3は人が要ります。
ハマノーンなら、労務担当を1人雇うか。
すずき採用には時間がかかりますし、社会保険料も払います。辞めたらまたゼロからです。
ハマノーン……じゃあ、外に任せるしかないか。
すずきはい。社労士さんの仕事以外の「回す人」を、1時間単位で貸しているのが社畜るです。
Lv1(労務ソフト・勤怠システム)とLv2(生成AI)はお金で買えます。Lv3(回す人)だけは、人がいないと始まりません。
【実例】はまだない。セブンコードが労務で引き受ける範囲
セブンコードが労務の代行で引き受けるのは、社労士の独占業務以外の「回す」仕事です。まず人が御社の労務の作業を実際に回してマニュアルにし、そのマニュアルをAIで自動化していきます。
ハマノーンで、ワシらの会社の労務は、もうAIで回ってるんだよな?
すずき正直に言うと、セブンコード社内で労務にAIを使った実例は、まだありません。
ハマノーン書いちゃうのか、それ。
すずき書きます。そのかわり、どう引き受けるかを具体的に書きます。
引き受け方:人が回して、マニュアルにして、AIに移す
セブンコードの業務代行は、どの業務でも同じ順番で進めます。
- 人が回す:まず担当が、御社の労務の作業をそのまま引き受けて回します
- マニュアルにする:回しながら「誰が・何を・いつまでに」を手順書にします
- AIで自動化する:手順書のうち、繰り返しの作業(通知・集計・転記・チェック)からAIに移していきます
AIを先に入れるのではなく、人が回して手順が固まったところからAIに移すので、途中で止まりにくくなります。
引き受ける仕事・引き受けない仕事
| セブンコード(人×AIの業務代行) | 社労士(顧問の社労士さん) | 御社に残すこと | |
|---|---|---|---|
| 中身 | 書類・情報の回収と督促、打刻漏れ・申請漏れのフォロー、期限の管理、社労士さんへの書類の受け渡し、社会保険料の納付書など郵便物の管理、労務ソフト・勤怠システムとAIの運用 | 社会保険・労働保険の届出書類の作成と提出代行、労務の帳簿書類の作成、就業規則の作成 | 採用・退職・処遇の決定、届出の内容の最終確認 |
社会保険・労働保険の手続きの代行は、社労士にしかできない仕事です。セブンコードはここを引き受けません。
労務AIのよくあるつまずき
セブンコードの失敗談ではなく、労務をAI化するときに多くの会社がつまずく点を、公的な資料からまとめました。
- 自己申告の勤怠をそのまま集計する:自己申告の時間と、入退室やパソコンの使用時間に大きなズレがあるときは、実態を調べて直すことが求められています(厚生労働省のガイドライン)。AIで集計しても、もとの記録がズレていれば数字もズレます
- 「記録はある」のに、労働時間を見ていない:長時間労働が疑われる事業場への令和6年度の監督指導では、26,512事業場のうち11,230事業場(42.4%)で違法な時間外労働が見つかり、4,016事業場(15.1%)が労働時間の把握が不適正として指導を受けています(厚生労働省)。アラートを出すだけで、誰も対応しなければ同じです
- 届出の期限を、ソフトが守ってくれると思い込む:電子申請ができても、ボタンを押すのは人です。資格取得届の5日以内は、ソフトを入れても変わりません
- 社員の個人情報をそのまま生成AIに入れる:Lv2の章で書いたとおり、マイナンバーや健康情報は入れない、氏名は置き換える、が前提です
ハマノーンアラートが鳴ってるのに誰も見てないって、それ、うちじゃないか。
すずきだから「アラートを見て、本人に確認する人」までセットで決めます。それがLv3です。
ハマノーンよし、その人を外から借りよう!
すずき社労士さんの仕事以外なら、ウチが引き取ります。
労務の人件費はいくら減る?何人分の仕事が浮く?
労務のAI化で浮く人数は「浮いた時間 ÷ 1人の月の労働時間」で出します。ただし浮いた人をすぐに解雇はできないので、採用を減らす・別の仕事に回す形で人件費を下げます。
ハマノーン前置きはいい。で、結局何人クビにできるんだ?
すずきその前に、今の労務にいくらかかっているかを計算します。
いまの労務の人件費を出す
労務担当の人件費は、給料だけではありません。会社が払う社会保険料などの負担が上に乗ります。
労務の人件費(月)= 月給 × 人数 × 会社負担の上乗せ分
会社負担の社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険など)は、給料の約16%です(東京・一般の事業で、40歳未満なら約15.7%、介護保険がかかる40〜64歳なら約16.5%。2026年度の協会けんぽの料率などから計算。業種・地域・年齢で変わります)。
例:月給25万円の労務担当が1人いる会社
25万円 × 1人 × 1.16 = 月29万円
兼務の場合は、労務に使っている時間の割合をかけます。社長が労務を兼務しているなら、社長の時給で計算してみてください。
ハマノーンワシの時給で入社書類を集めてたら、一番高い労務担当じゃないか。
すずきはい。社長が社員を追いかけて書類を集めるのが、会社で一番高い労務です。
AIで何時間浮くかを出す
業務ごとに「今の時間」と「AI化した後の時間」を並べます。自社の数字は、実際にかかっている時間で入れてください。下は作業の変わり方の例です。
| 業務 | AI化する前 | AI化した後 |
|---|---|---|
| 入社時の情報の回収 | 紙を配って回収し、人が写す | 本人がスマホで入力。人は未提出の督促だけ |
| 届出の帳票づくり | 人が手で書く・打つ | 集めた情報から労務ソフトが作る(代行するなら社労士) |
| 勤怠の集計 | タイムカードやExcelを人が数える | 勤怠システムが自動で集計 |
| 打刻漏れ・申請漏れの確認 | 月末に人が探す | アラートで拾い、人は本人に確認するだけ |
| 社員からの質問 | 担当がその都度答える | 就業規則のQ&AやAIアシスタントが一次回答 |
何人分の仕事が浮くか(=何人クビにできる、とハマノーンは言う)
浮く人数 = 浮いた時間 ÷ 1人の月の労働時間(例:160時間)
たとえば、労務に月40時間かかっていた会社が、AI化して月20時間になったとします(仮の数字です。セブンコードの実績ではありません)。
(40時間 − 20時間)÷ 160時間 = 0.125人分
ハマノーン0.125人分浮くなら、1人クビだな!
すずき0.125人は切れません。1人の8分の1です。
ハマノーンなら、その人の給料を0.125人分だけ減らす。
すずきそれも会社の都合だけではできません。次の見出しで説明します。
【注意】AIを入れたから、という理由でクビにはできない
ここは真面目に書きます。日本では、会社が社員を自由に解雇することはできません。労働契約法16条で「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない解雇は無効」と定められています。人員削減のための解雇(整理解雇)は、人員削減の必要性・解雇を避ける努力・人選の合理性・手続きの妥当性の4つを総合して判断されます(厚生労働省委託の相談センターの説明)。
労務担当なら、なおさらこの法律を一番よく知っています。「AIを入れたので明日から来なくていい」は、まず通りません。
ハマノーンクビにできないなら、AIを入れても意味がないじゃないか。
すずき意味はあります。浮いた時間の使い方を変えるんです。
浮いた人件費の使い道
- 辞めた人の補充をしない:労務担当が辞めたときに、次の人を採用しない
- 売上につながる仕事や、採用に回す:労務で浮いた時間を、採用や社員のフォローに使う
- 残業を減らす:入退社が重なる月の残業代がそのまま減る
ハマノーンなら、労務担当の補充はやめて、浮いた分で屋上に露天風呂を掘るぞ!
すずき露天風呂の前に、社員の保険の手続きです。補充しない分は、新卒を雇う代わりに社畜るに外注してください。社会保険料もかかりません。
Lv3は誰に回させる?採用・社内・社労士・外注を比べてみた
選択肢は4つ。①労務担当を採用 ②今の社員+ツール+AI ③社労士に手続きを頼む ④人×AIの労務代行。③と④は取り合いではなく、届出の代行は社労士、それ以外の「回す」仕事は④、と分けて組み合わせるのが現実的です。
ハマノーン結局、誰に労務を任せるのが一番安いんだ?
すずき4つの方法を並べて比べます。ただ、社労士さんとウチは役割が違うので、組み合わせて使う前提です。
| ①労務担当を採用 | ②今の社員+ツール+AI | ③社労士に頼む | ④人×AIの労務代行 | |
|---|---|---|---|---|
| 月額の目安 | 給与+社会保険料(約16%)+採用費(人事の平均年収は549万円/求人広告費は1人あたり平均32万円) | ツール代+担当者の時間 | 顧問料・手続きごとの報酬(事務所や従業員数で変わる) | 人の作業1時間3,000円(社畜る) |
| 人件費との差 | ― | 担当者の時間ぶん | 任せる範囲しだい | 例:月20時間なら月6万円(社会保険料なし) |
| 任せられること | 全部(社内の人なので) | 全部(ただし手が回るかは別) | 届出の作成・提出代行、帳簿書類、就業規則、労務相談 | 書類の回収と督促、期限の管理、勤怠のフォロー、ソフトとAIの運用 |
| 始めるまで | 採用に数か月 | すぐ(設定に1〜2か月) | 契約しだい | 最短3日 |
| 辞めるリスク | あり | あり | 小さい | 小さい(担当が変わらない) |
| 向いている会社 | 従業員が多く、労務を社内に置きたい | 担当がいて、覚える時間もある | 届出を自社で出す時間も知識もない | 担当がいない、社長が兼務、AI化も一緒に進めたい |
平均年収はdoda 平均年収ランキング(人事)、求人広告費はマイナビ 中途採用状況調査2026年版(管理・事務)より。
月20時間を外に出すといくら?
20時間 × 3,000円 = 月6万円
先ほどの「月給25万円の労務担当」の人件費(会社負担込みで約29万円)と比べると、労務の「回す」仕事だけを外に出すほうが安く済む会社は多いです。届出の代行が必要なら、顧問の社労士さんの費用が別にかかります。人×AIの代行では、まず人が回して、繰り返しの作業をAIに移していくので、月日がたつほど同じ時間でできる量が増えていきます。
ハマノーン月6万円なら、労務担当を1人雇うより安いな。
すずきしかも担当が変わらないので、辞めて引き継ぎがゼロになる心配も小さいです。新卒を雇うより、執行役員のぼくを雇いませんか?
ハマノーンお前はもううちの役員だろ。
すずき……そうでした。じゃあ社畜るに投げてください。
向いていない会社もあります
- 従業員が数名で入退社がほとんどなく、社長が年に数回の手続きで済んでいる → Lv1だけで十分です
- 社内に労務を回す専任がいて、手が足りている → 社労士との顧問契約で足ります
ハマノーンワシの会社はどうだ?
すずき入退社が毎月あって、労務は兼務。どれにも当てはまらないので、向いてます。
社労士の仕事まで外注できる?労務の線引き
社会保険・労働保険の届出書類の作成と提出代行、労務の帳簿書類の作成は、社労士にしかできません。セブンコードはここを引き受けず、書類の回収・期限の管理・勤怠のフォローなど、それ以外の「回す」仕事を引き受けます。
ハマノーンなら、社労士との契約は切っていいな?
すずき切っちゃダメです。届出の代行は社労士さんにしかできません。ウチがやるのは、その手前と周りの仕事です。
ハマノーンじゃあ、ワシは誰に何を頼めばいいんだ。
すずき届出は社労士さん、書類集めと催促と期限の管理はウチ、決めるのは社長です。
社労士にしか頼めない仕事
社会保険労務士法では、労働社会保険の法令にもとづく申請書や帳簿書類の作成、その提出の代行、申請などの事務代理を、社労士(社労士法人)でない人が、他人に頼まれて報酬を得て仕事として行うことを禁じています(社会保険労務士法2条1項1号・2号、27条。厚生労働省)。全国社会保険労務士会連合会は、違反した場合は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金と案内しています(全国社会保険労務士会連合会)。
具体的には、健康保険・厚生年金・雇用保険の資格取得届や喪失届、離職証明書などの作成と提出の代行、労働者名簿・賃金台帳などの帳簿書類の作成の請負、就業規則の作成などです。
一方、自社の手続きを自社の社員が労務ソフトでやるのは問題ありません。外の会社が「代わりにやります」と言えないのが、社労士の独占業務です。
社内に残すべき仕事
- 採用・退職・異動・処遇の決定
- 届出の内容の最終確認(社員の情報が正しいか)
- 労務ソフト・勤怠システムの管理者権限
ハマノーン入社書類の判子くらい、押しておいてくれ。
すずき会社として決めて、責任を持つところは社長です。そこは外に出しちゃいけないところです。
労務代行を選ぶときの確認ポイント
- 今の労務ソフト・勤怠システムのまま頼めるか
- 社労士の独占業務を「やります」と言っていないか(言っていたら要注意)
- 顧問の社労士さんと、書類をどう受け渡すか
- AIが処理した内容を、人が確認しているか
- 社員の個人情報をどう守るか(権限の分け方、AIに入れるデータのルール)
- 料金は「時間」「人数」「月額固定」のどれか
- 担当者が変わらないか
よくある質問
できません。従業員情報の回収、届出の帳票づくり、勤怠の集計や打刻漏れの検知は労務ソフトとAIでかなり自動化できますが、書類を出さない人への督促、例外の判断、期限の管理、届出内容の最終確認は人が必要です。
AIを入れたという理由だけで解雇することは、原則としてできません。解雇には客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要です(労働契約法16条)。浮いた時間は、退職者の補充をしない、別の仕事に回す、残業を減らす、といった形で人件費の削減につなげます。
使えます。勤怠システムの自動集計とアラートで、打刻漏れや残業の多い人を見つけられます。生成AIには、社員番号に置き換えた勤怠データから確認すべき日を洗い出させる使い方ができます。始業・終業の時刻は、タイムカードやICカードなどの客観的な記録で取るのが原則です。
freee人事労務は、Claude などの生成AIから操作するための公式の仕組み(freee-mcp)を出しています。SmartHRには就業規則などをもとに従業員の質問に答えるAIアシスタント(有料オプション)がありますが、生成AIとの公式の連携は確認できませんでした(2026年10月時点)。公式の連携がないソフトでも、CSVを書き出せば生成AIでチェックや集計ができます。
マイナンバー、健康診断の結果、病歴などは入れないでください。氏名や住所も社員番号などに置き換えてから使います。使うなら入力データが学習に使われない法人向けのプランにし、どのAIを誰がどのデータで使うかを社内で決めてからにします。
社会保険・労働保険の届出書類の作成と提出の代行、帳簿書類の作成は、社労士にしかできない仕事です。セブンコードはこれらを引き受けません。届出の代行は顧問の社労士、書類の回収や期限の管理などの「回す」仕事はセブンコード、という分担になります。
従業員からの書類・情報の回収と督促、打刻漏れ・申請漏れのフォロー、手続きの期限の管理、社労士さんへの書類の受け渡し、社会保険料の納付書など郵便物の管理、労務ソフトとAIの運用までお引き受けします。まず人が作業を回してマニュアルにし、繰り返しの作業からAIに移していきます。人が動く作業は1時間3,000円です。
まとめ
労務AIとは、入社時の従業員情報の回収、届出帳票の自動作成、勤怠の集計や打刻漏れの検知、社員からの問い合わせへの一次回答など、労務の定型作業をAIで自動化することです。中小企業の労務は、①労務ソフト・勤怠システムの自動化機能、②生成AIによる調べものと確認の補助、③書類の回収・期限の管理・例外の対応をする人、の3つをそろえて初めて回ります。社会保険・労働保険の届出の代行は社労士にしかできないので、そこは社労士に任せ、それ以外の「回す」仕事を人とAIで組み立てます。AIで浮いた時間は、解雇ではなく、採用を減らす・別の仕事に回す・残業を減らすことで人件費の削減につなげます。
Lv1の労務ソフトと、Lv2の生成AIはお金で買えます。Lv3の「回す人」だけは、人がいないと始まりません。経理も同じ考え方で回せます(→経理AIの記事)。セブンコードの「AI×人の業務代行」は、このLv3を、社労士の独占業務を除いて引き受けるサービスです。
ハマノーンつまり、クビにはできないけど、労務担当を増やさずに済むってことだな。
すずきはい。届出は社労士さん、回す仕事は外に任せられます。
ハマノーンよし、社畜るに投げるか!
すずき投げてください。ぼくはもう入社書類と添い寝したくないです。
ハマノーンでは、今日はこの辺で、GOOD BLACK😈






